限られた時間の中で何ができるのか…

5月23日、サッカー日本代表がワールドカップ予選とキリンチャレンジカップに招集するメンバーを発表しました。

オリンピック代表チームやJリーグとの兼ね合いもあり、今回は変則的なスケジュールの中で行われます。

しかし、それでも…

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15日以上にも及ぶ長い期間を代表チームとして活動できるのは、今後の展望を見据える上で非常に大きな財産となります。

新戦力の発見はあるのでしょうか?

組織の成熟は見込めるのか?

今回はサッカー日本代表メンバーとスタメンをお伝えします。

15日以上に及ぶ長き合宿に選ばれたメンバー

2021年5月23日、森保一監督がサッカー日本代表に招集するメンバーを発表しました。

今回の代表チームの活動期間は長く、試合数も多い。

今年からはカタールワールドカップのアジア最終予選も始まるだけに、これだけの充実したスケジュールを過ごすことが出来るのは非常に重要な機会なのです。

5月29日(金)/ミャンマー戦/カタールワールドカップアジア二次予選

6月3日(木)/ジャマイカ戦/キリンチャレンジカップ

6月7日(月)/タジキスタン戦/カタールワールドカップアジア二次予選

6月11日(金)/セルビア戦/キリンチャレンジカップ

6月15日(火)/キルギス戦/カタールワールドカップアジア二次予選

今回のサッカー日本代表の合宿はなんと15日以上にも及び、試合数は5試合。

活動期間が限られる代表チームの活動の中で、これだけの時間を組織的な充実に割くことができるということは非常に大きなチャンスとなります。

逆に言えば、この合宿に招集されなかったメンバーは…

まずは今回のサッカー日本代表メンバーをチェックしてみましょう。

GK
川島永嗣(ストラスブール/フランス)
シュミット・ダニエル(シント=トロイデンVV/ベルギー)
中村航輔(ポルティモネンセ/ポルトガル)
権田修一(清水エスパルス)
DF
長友佑都(マルセイユ/フランス)
吉田麻也(サンプドリア/イタリア)
酒井宏樹(マルセイユ/フランス)
室屋成(ハノーファー/ドイツ)
植田直通(ニーム/フランス)
中山雄太(ズウォレ/オランダ)
冨安健洋(ボローニャ/イタリア)
橋岡 大樹(シント=トロイデンVV/ベルギー)
菅原由勢(AZ/オランダ)
佐々木翔(サンフレッチェ広島)
谷口彰悟(川崎フロンターレ)
昌子源(ガンバ大阪)
山根視来(川崎フロンターレ)
中谷進之介(名古屋グランパス)
小川諒也(FC東京)
MF
原口元気(ハノーファー/ドイツ)
遠藤航(シュトゥットガルト/ドイツ)
伊東純也(ヘンク/ベルギー)
橋本拳人(ロストフ/ロシア)
南野拓実(サウサンプトン/イングランド)
守田英正(サンタ・クララ/ポルトガル)
鎌田大地(フランクフルト/ドイツ)
板倉滉(フローニンゲン/オランダ)
三好康児(アントワープ/ベルギー)
遠藤渓太(ウニオン・ベルリン/ドイツ)
堂安律(ビーレフェルト/ドイツ)
久保建英(ヘタフェ/スペイン)
古橋亨梧(ヴィッセル神戸)
川辺駿(サンフレッチェ広島)
坂元達裕(セレッソ大阪)
FW
大迫勇也(ブレーメン/ドイツ)
浅野拓磨(未所属)

このメンバーが今回の長期シリーズに招集されています。

国内外で活躍する豪華なメンバーが揃いましたが、スケジュールの都合でいくつかの制約を受けています。

サッカー日本代表はいかなるスタメンでワールドカップ予選を戦うのか?

1,5月28日のミャンマー戦はJリーグの日程と重複するため国外組のみ。

2,オリンピック代表チームにオーバーエイジとして招集されている吉田麻也、酒井宏樹、遠藤航の3名はミャンマー戦後にA代表チームを離れてU-24日本代表に合流する。

これらの制約を受けるため、全員がすべての合宿期間で顔を揃えられる訳ではありません。

とはいえ、大所帯での活動が合宿の充実につながるかといえばイコールではありません。

実際に、今回のシリーズではカタールワールドカップアジア二次予選の3試合が組み込まれていますが、5月29日のミャンマー戦に勝利すれば最終予選へと通過することができます(その後、ミャンマー戦に勝利。サッカー日本代表はアジア最終予選への進出が決定)

つまり6月7日と15日の2試合は消化試合にすることができるのです。

サッカー日本代表が見据えるのは2点。

1,アジア最終予選が始まるまでチームの戦力値を高めておくこと。

2,そして欧州のチームとの距離感を少しでも縮めること。

ワールドカップ予選で戦う3試合は相手の戦力を鑑みてもメンバーのコンディション調整や試運転に充てられる可能性が高いとみても、やはり最も注目すべきは…

セルビア戦になります。

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世界で注目されているFWが日本にやってくるという事実

今夏に延期されたユーロ2020の出場権を掴むことができなかったセルビア代表は、ドラガン・ストイコビッチ監督の下で再出発。

一部主力メンバーは招集外となりましたが、20歳前後にヨーロッパのメガクラブが獲得を目論む若手逸材が数人おり、チームとしての伸びしろは非常に大きいチームです。

特に注目度が高いのは、ドゥシャン・ヴラホビッチ。

2020-21シーズンのセリエAで21ゴールを決めた21歳の大型ストライカーです。

190cmを超えるこの大型のストライカーは、相手DFを背負っても前を向いても強い本格派で、フィジカルも規格外にしてレフティーという希少種。

若手FWとしてはアーリング・ハーランド(ノルウェー/ドルトムント)に次ぐ能力を有すると評されており、所属するフィオレンティーナではガブリエル・バティストゥータの再来ともてはやされる超逸材です。

タイプ的に言えば、バティストゥータよりもテクニカルでプレーエリアは遥かに広いですがフィオレンティーナのサポーターの郷愁を誘うキャラクターであるのは間違いないのです。

冨安にしてみたら同じく20歳前半でセリエAで活躍するセンターフォワードを向こうに回して意識しないはずがありません。

余談になりますが、そのフィオレンティーナでヴラホビッチの才能を見出したのがパルマ時代に中田英寿を干したクラウディオ・プランデッリである。

ヴラホビッチの他にもネマニャ・マクシモビッチ(ヘタフェ)やアレクサンダー・ミトロビッチ(フルハム)らヨーロッパ主要リーグで活躍する選手を擁しています。

残念ながらユーロ2020予選ではポルトガルやハンガリーの後塵を喫しましたが、タレント力は高いチームなのです。

筆者は個人的に今回のシリーズではこのセルビア戦に最も注目していますが、サッカー日本代表メンバーにも何人か注視すべき選手がいます。

サッカー日本代表注目メンバー①守田英正(サンタクララ/ポルトガル)

大卒ルーキーとして川崎フロンターレに入団し、2020年冬にポルトガルのサンタクララに移籍した守田英正。

順調にステップアップを遂げていますが、特筆すべきはその適応能力です。

Jリーグの絶対的覇者として主体的なサッカーを展開できた川崎と違って、サンタクララはポルトガルリーグで一部と二部を行ったり来たりしていたエレベーターチームです。

さらには異国の地での挑戦というのもあります。

環境が劇的に変わった中でも、安定したパフォーマンスを維持できているのは見事で、2021-22シーズンは主力としてヨーロッパリーグに挑戦します。

相手に食いつくボール奪取能力に加えて、派手ではないが的確な配球能力も備えているように見えます。

ご存知のように、サッカー日本代表のセントラルミッドフィルダーはロシアワールドカップで中心を担ったメンバーが丸々入れ替わりました。

長谷部誠が代表から引退し、スペインで燻る柴崎岳は存在感を落としており、中盤の選手層が心許ない状況になっています。

こうした状況の中で、守田にかかる期待は非常に大きい。

3月の試合でゴールを決めて、セントラルミッドフィルダーのスタメン問題に一発回答した感がありますが、この5,6月のシリーズでさらに足場を固めたいところです。

やや日陰の存在に押しやられた感のある柴崎岳は、メンバー発表の直前に負傷する不運にも見舞われました。

攻撃の局面を大きく進める展開力は今なおサッカー日本代表メンバーの中でも屈指ですが、運にすら見放されました。

サッカー日本代表注目メンバー②鎌田大地(フランクフルト/ドイツ)

現在のサッカー日本代表の中でも最も好調なメンバーの一人です。

南野拓実との共存問題が議論されますが、2020-21シーズンの結果と調子を考慮するなら鎌田がスタメンに相応しいと筆者は思います。

とはいえ、キャラクターそのものは生粋のセカンドトップである南野に比べると、鎌田は球足の長いロングパスや中盤に降りて組み立てに参加しつつゴールにも関与できるので共存は不可能ではないか。

問題は現在のサッカー日本代表の基本フォーメーション(4-2-3-1)の中に適当な置き場所がない上に、このフォーメーションの中で南野と同時起用すると中央のエリアの人口密度が増して渋滞が起きてしまいます。

フランクフルトでのプレー見る限りでは、大迫勇也や伊東純也などとの相性は良さそうで連携を築くのもさほど時間はかからないのではないか。

サウサンプトンで出場機会に恵まれなかった南野よりも、鎌田の方が現時点ではないスタメンに据えるに相応しいように見えます。

サッカー日本代表注目メンバー③浅野拓磨(無所属/前パルチザン・ベオグラード/セルビア)

かつてはスピード以外に武器らしい武器がないとも批判されてきましたが、ヨーロッパに挑戦したことで得点力に磨きがかかりウイング的なゴールゲッターとして成熟しました。

最も得意とするのはスピードを生かして相手の背後のスペースに抜け出すパターン。

そこからシュートかラストパスを送り込んでフィニッシュへとつなげていきます。

足下のスキルはさほど繊細ではなく、相手と対峙した際にはスペースに大きく蹴り出してスピードでぶっちぎろうとしする傾向が顕著です。

現在のサッカー日本代表メンバーには繊細なタイプは多いですが、浅野のような大味ながらも大胆なキャラクターは不在なだけに面白い存在になれるか。

一つ気がかりなのは、森保一監督がセンターフォワードをこなせるメンバーを大迫勇也と浅野しか招集していない点。

サイド起用する考えはないのかもしれません。

今回はサッカー日本代表メンバーについてお伝えしました。

この5,6月のシリーズが終われば次はいよいよカタールワールドカップ・アジア最終予選です。

アジアのレベルは年々上がっていますが、対戦相手以上に不気味なのは不可解なジャッジや酷暑です。

このような異様な状況下で問われるのは、スキルやテクニックではなくチームとしての団結力やメンタル的な逆境に対する強さです。

若いメンバーが増えつつある現在のサッカー日本代表でアジア最終予選を乗り越えることが出来るのか。

今回のシリーズではそうしたチームとしての資質も養っていかなければいけません。

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