2017年のアーセナルはどのようなフォーメーションで戦うのか気になりませんか?
なかなかプレミアリーグのタイトルに手届かないアーセナルはここ数年、シーズン途中のプロジェクトが頓挫したり、主力のケガや不調などが重なって、シーズン途中にフォーメーション変更を強いられるケースが頻繁にありました。
そして、
それは2016-2017シーズンも同じようです。
ある選手が失速しては、別の選手が復調し、アーセナルの戦力は充実しているのかしていないのかわからない、ちょっとした混乱状態にあります。
一体2017年アーセナルのフォーメーションはどうなるのでしょうか?
2016-2017シーズンのアーセナルが混乱した理由!
2016-2017シーズンのアーセナルが緩やかな混乱に巻き込まれています…
「緩やか」と表現したのは、難敵に大勝したかと思えば、格下に惨敗を喫し、主力が健在を示したかと思えば突如失速し、別の選手が復調するといったような、安定しない状態が続いているからです…
序盤戦はテオ・ウォルコットとアレクシス・サンチェスが前線でチームを引っ張り、彼等が失速したかと思った今度はオリヴィエ・ジルーが復調してきました。
開幕直後は鉄壁だったスコドラン・ムスタフィとローラン・コシェルニーのペアはやや自信を失っている様に見えます。
毎年、安定したプレーを保てない姿を見るとアーセナルらしいと感じてしまいます…
かろうじて2016-2017シーズンのプレミアリーグでも上位戦繊維なんとか踏みとどまっているアーセナルですが、今後もこのペースを保てるという保障はありません。
いや、むしろ、
かなり高い確率で調子を落とす可能性が高いと言えるでしょう…
なぜ、そうはっきりと言えるかというと、アーセナルは選手層が薄いからです…
ここからはアーセナルのフォーメーションと選手層を振り返っていきましょう。
アーセナルのフォーメーション2017!
アーセナルが2016-2017シーズンに採用しているフォーメーションは4–2-3-1。
近年のアーセナルにおいては比較的採用の頻度が高いフォーメーションです。
それでは各ポジション頃に強みと弱みを診断していきましょう!
アーセナルフォーメーション診断DF&GK編
チェルシーやマンチェスターシティが3バックを取り入れる中、アーセナルは継続して4バックを選択しつづけています。
強みはやはりセンターバックの中央2人です。
2016-2017シーズンの開幕直後に加入したムスタフィと在籍7年目のコシェルニーのコンビは瞬く間に連携を構築。
互いに人にもゾーンにも強くビルドアップのセンスも一定レベルで備えています。
2017年に入ると疲労から、ミスが目立ち始め、不用意な失点が増え始めました。

リーグ中盤戦の肝心なタイミングで調子を落としたのはマイナス査定です。
攻撃面で持ち前のスピードを存分に発揮している21歳のベジェリンはともかく、モンレアルとギブスの左サイドバックコンビは完全な期待はずれ。特にギブスは見込まれた成長曲線を描くことができず、ヴェンゲルから愛想を尽かされた模様。2017年の夏で退団の運びとなると予想されています。
左サイドバックは2017年の夏の補強が急務なポジションになっています。
このフォーメーションの欠点はやはりサイドバックが空けた広大なスペースを疲れると一瞬にしてピンチに陥ってしまうことです。
序盤戦はムスタフィが類稀な個の力で切り抜けてきましたが、このドイツ代表が調子を落とすと、失点が増え始めました。
サイドバックのバランスや中盤からのカバーリングを調整し直す必要があるでしょう。
アーセナルフォーメーション診断!MF編
2017年アーセナルのフォーメーションにおいて、最も安定した力を発揮しているのが中盤。
ダブルボランチのフォーメーションが高度に機能しています。
特に2017年に入るとスイス代表グラニト・ジャカが本領を発揮し始め、ロングパスを駆使した幅のある組立が可能になっています。
よりブルーカラーのフランス人フランシス・コクラン、エジプト代表モハメド・エルネニーが泥臭い仕事を厭わない働きを見せています。
一方で、スタメンの入れ替わりが激しかったため、最終ラインとの細かな連携に課題が残りました。
4-2-3-1フォーメーションの核であるトップ下はメスト・エジルが安定したパフォーマンスを披露しています。
アシストこそ目減りしましたが、得点につながるキーパスで貢献しています。
左ウイングはナイジェリア代表FWアレックス・イウォビが安定したパフォーマンスを疲労しています。爆発的なスピードに加えて正確なスキルも持ち合わせています。
査定が難しいのはウォルコット。
序盤こそドリブル突破からゴールを連発していましたが、徐々にトーンダウン。2017年に入ってからは大きく存在感を落としました。シーズンを通しての活躍が見込めない安定感のなさを露呈しました。
なぜ、4-2-3-1フォーメーションでウェールズの英雄は活きないのか?
また、4-2-3-1のフォーメーションでは持ち味を発揮しきれないウェールズ代表MFアーロン・ラムジーも、2016-2017シーズンはやや大人しい日々が続いています。
4-3-3のフォーメーションのインサイドハーフでのプレーを得意とするラムジーは、4-2-3-1のフォーメーションでは適正の高いポジションがありません。
トップ下の適性が最も高いのですが、このポジションはエジルのものであり、ラムジーは右サイドや守備的MFでのプレーを強いられています。
サイドではゴール前に飛び込むことができず、コーナーフラッグをめがけてプレーするのはそもそも得意分野ではありません。
守備的MFとしては展開力こそ備えていますが、ゴールから離れすぎており、決定的なプレーに絡むことができないでいます。
2015-2016シーズンまでの4-3-3のフォーメーションであれば活躍が見込めたのかもしれませんが…

イングランド期待のアタッカーがアーセナルから追放される理由
そしてラムジーよりもさらに低い査定となるのが、チェンバレン。
アーセナル加入4年目を迎える23歳のアタッカーは中盤のあらゆるゾーンでプレーできる万能性が魅力ですが、2016-2017シーズンはその才能の片鱗すら見せていません。
中々本領発揮といかないため、すでにヴェンゲルが放出を決断したと言われています。
移籍先の候補としてはリバプールの名前が上がっています。
アーセナルフォーメーション診断!FW編
2017年のアーセナルがなんとか上位戦線に踏ん張って入られたのは、前線の力が大きかったように思います。
2列目はラムジーとチェンバレン以外は及第点以上の成果を残しました。
そして、何よりも2017年のアーセナルを牽引したのはFW陣です。
アーセナルが24節のチェルシー戦までにあげたゴールの数は52ゴールで、この数字は首位のチェルシーをも上回ります。
序盤戦はサンチェスがチームを牽引。
既に15ゴールを挙げる活躍を見せています。特に際立っていたのは、単独でのドリブル突破からのフィニッシュで、左右両足から強烈かつ正確なシュートを放つことができます。
そして、サンチェスに疲労の色が見えてきた12月になると、2016シーズンのエースであるジルーが覚醒。
フランス代表として、6月までユーロを戦っていたこともあり、序盤はなかなかコンディションが整わなかったジルーですが、一度調子が上がるとコンスタントにゴールをあげ続けました。
サンチェスとは異なり高さやパワー、ポストプレーが売りの典型的なセンターフォワードで、ゴール以外の貢献も絶大でした。
2017年に入ると、次に調子をあげてきたのが、新加入のスペイン人FWルーカス・ペレス。
持ち味がサンチェスと似通うFWが台頭したことで、2トップという新フォーメーションと共に、サンチェスの2列目起用という、新しいオプションが生まれました。
ここからは、この3人が調子を落とすことなく、対戦相手に合わせた構成で戦うことができそうです。
2017年のアーセナルの戦力には明らかに不足感があり、特に最終ラインではそれが顕著です。
コシェルニー、ムスタフィが盤石ながらも、後に続く人材がブラジル人のガブリエルで、大きく見劣りします。
そのため、例えばマンチェスターシティやチェルシーが導入したような3バックのフォーメーションは組むことができず、4バックが原則となります。
2016-2017では4-2-3-1を中心に、4-3-3、そしてスポットで4-4-2のフォーメーションが試されています。
例えば2017年の夏の移籍市場では新たに3バックを取り入れることが出来るような優秀なセンターバックの獲得が必要不可欠でしょう。
現にマンチェスターユナイテッドのイングランド代表クリス・スモーリング、アトレティコマドリードのフランス人DFリュカ・エルナンデスの名前が上がっています。
今回は2017年アーセナルのフォーメーションについてお伝えしました。

そして、下のリンクではアーセナルが2017年の夏の移籍市場で獲得を計画していると言われる選手たちを紹介しています。この記事を読めば、アーセナルの補強戦略が見えてくるでしょう。
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