いよいよ始まったクラブワールドカップ!決勝まで進みクラブの世界一を決めるこの大会を制するのは誰か?大本命のバルセロナ?アルゼンチンの雄リーベル・プレート?あるいはアジア勢の躍進もありえるか?要注目のクラブワールドカップの日程をお伝えします。
本日は日本で開催されているクラブワールドカップの特別企画をお伝えします。この日程のハードな大会でカップを掲げるチームはどこなのか?そしてその日程は?サッカーファンには堪らない最高峰の試合を日本で見るチャンスを逃さないでください!
クラブワールドカップとは?
ついに始まった世界一のクラブチームを決定する大会、クラブワールドカップ。今年はまた日本で開催されて注目が高まっています。
それではクラブワールドカップとは一体どんな大会なのでしょうか?
クラブワールドカップは文字通り世界中のサッカークラブの中の世界一を決める大会です。過去にはチャンピオンズリーグを優勝したヨーロッパ王者と、コパ・リベルトタドーレスカップを優勝した南米王者の2チームによる一発勝負でしたが、2005年から大会のレギュレーションや日程を変更して開催されることになり、各大陸を代表するクラブチームがトーナメント形式で対戦する方式となりました。というのも2000年頃からワールドカップなどの国際大会でアフリカ勢の躍進がめざましく、放っておけない存在にまで価値をあげたことから一発勝負という日程を変更して開催されることになりました。2007年大会からは開催国のリーグ優勝チームもクラブワールドカップへ出場できることになり、開催国のチームに対しても門戸を開いています。この大会の開催が決定される前までは、欧州連盟が参加に積極的でなく、開催が危ぶまれたこともありました。欧州チーム側により有利な日程を組んだこともあり、なんとか開催に持ち込みました。
クラブワールドカップは欧州と南米戦の一騎打ち
日程やレギュレーションなどいろいろな課題を持ちながらも、今日までなんとか威厳を保っているクラブワールドカップですが、基本的には欧州王者と南米王者による決勝が基本となっています。2010年大会には準決勝でブラジルのインテルナシオナルを下したコンゴのアフリカ代表チームであるマゼンベが決勝に進出するという快挙を成し遂げましたが、それ以外は欧州対南米の構図がはっきりとしています。つまり世界のサッカー勢力図をほぼ反映する結果となっているのが、クラブワールドカップの現状です。
クラブワールドカップの日程は?
ちょっと前置きが長くなってしまいましたが、クラブワールドカップの日程をお伝えします。過密日程を乗り越えで、決勝にたどり着くのはどのクラブになるのでしょうか?
クラブワールドカップの決勝は12月20日の日曜日に行われます。
10日の開幕戦ではサンフレッチェ広島とオセアニア王者のオークランドシティが対戦し、広島が勝利。準々決勝に駒を進めています。13日に準々決勝が行われ広島とアフリカ王者のマゼンベが対戦。広島が勝利し、準決勝に進出。そして反対の山では同じく準々決勝で北中米王者のクラブアメリカとアジア王者の広州が対戦し、広州が勝利。準決勝進出を決めています。こうして過密な日程を乗り越えて、続々と試合が行われていきます。ここまでは北中米王者のクラブ・アメリカが広州に負けたのが、唯一の波乱といってよいでしょうか?それ以外の結果はほぼ順当と言ってよいでしょう。とはいえ広島は、他のチームと違い、このクラブワールドカップでも2試合の日程を消化しなければならないバルセロナと並んで最も日程的に厳しい状況ながらも勝ち進んでいます。
準々決勝までの注目はやはり開催国王者の広島です。先々週にJリーグの優勝を決めたばかりという超過密日程ながら、他大陸の強豪を次々と撃破。ついに南米王者のリーベル・プレートと準決勝で対戦します。この過密日程をどう乗り切るか。試合慣れしている点と地の利を優位に生かして、過密日程を跳ね返して、決勝進出という快挙を成し遂げるのでしょうか?
準決勝からは欧州王者と南米王者が登場
開幕戦や、準々決勝を戦うチームにとってはハードな日程で行われるクラブワールドカップですが、準決勝からはついに欧州王者と南米王者が登場します。

欧州王者のバルセロナは昨年のレアル・マドリーに続いて2大会連続で大会を制したスペイン勢。昨年はスペインとは目と鼻の先のモロッコでクラブワールドカップが行われたため、レアル・マドリーはほとんどフライトによる疲れや過密日程などは問題がありませんでした。現在リーグ戦の真っ最中で、過密日程が懸念されます。国内リーグ戦、国内カップ戦、チャンピオンズリーグと3つの大会を掛け持っているバルセロナの日程はハードそのものです。リーグ戦開幕前の8月にはカップ戦もいくつか戦っています。つまりここ4ヶ月ほとんど休みなく試合を行っているという非常にハードな日程を戦っています。また、各国代表クラスがズラリと揃うバルセロナは各々が自国の国際試合にも出場しており、疲労が心配されています。さらに日本へのフライト時間の長さもコンディションへの影響が危惧されます。しかも準決勝で勝利した場合、決勝まで中2日しかなく、厳しい日程の中での戦いが続きます。救いはクラブワールドカップが終わった後はウインターブレイクに入るということ。バルセロナとしてはこの過密日程を乗り切って新年を迎えたいところです。
バルセロナの注目は
バルセロナの注目はやはりメッシ、スアレス、ネイマールからなるスリートップ・MSNが最大のストロングポイントです。特にネイマールとスアレスは過密日程などお構いなしのハイパフォーマンスを披露しており、マークが集中されると予想されるメッシよりも、あるいは期待できる存在と言えるかもしれません。
また、リーベルが準決勝で勝利した場合、メッシやマスチェラーノにとっては母国のチームとの決勝での対戦になります。感慨深いものがあるでしょう。
バルセロナの準決勝の相手はアジア王者の広州。パウリーニョなどの実力者に加えて、監督は2002年ワールドカップの優勝監督であるルイス・フェリペ・スコラーリ。彼にとっては縁起の良い場所でクラブワールドカップを戦うことになります。準々決勝ではクラブ・アメリカを破った広州がバルセロナを破ればまさしく快挙。スコラーリさんがワールドカップのトロフィーを掲げた横浜のピッチに立つということになれば、非常に感動的なシーンとなるでしょう☆
リーベルの日程
一方、アルゼンチンリーグが全日程を終えていたリーベルは11月からこの大会のためにみっちり準備してきており、比較的余裕のある日程やコンディションで準決勝に臨みます。とはいえ、ラフな日程が吉と出るか凶と出るかがわからないのがサッカーの面白いところです。今シーズンのアルゼンチンリーグで中位に低迷していたリーベルはここ数ヶ月緊張感の伴った真剣勝負を行っていません。追われる立場でも追う立場でもなくなってしまった勘の鈍りをどのように精算していくのか。日程的に恵まれたリーベルが単純にコンディション的に有利というわけではないんですね。これもクラブワールドカップの面白いところです。世界のサッカーカレンダーは一緒ではないんですね☆
リーベルの戦力は?
決して超有名選手こそいませんが、実力者がズラリと揃うのが今のリーベル・プレート。記憶にある方もいるかもしれませんが、元アルゼンチン代表のルイス・ゴンザレスやレオナルド・ポンシオなどが在籍しています。ポンシオはスペインリーグのサラゴサでプレーした経験があり、バルセロナ対策を任せられるかもしれません。また、若手ではグラネビッテルというアルゼンチン代表ではマスチェラーノの後継者とも言われる逸材が控えています。現在はアトレティコ・マドリーからレンタルされている状況ですが、準決勝、決勝と結果を残すことで注目を集めるかもしれない若手選手です。
往年のサッカーファンにとって堪らないのは元アルゼンチン代表FWハビエル・サビオラの存在でしょう。バルセロナに在籍した経験もあり、好調時にはゴールを量産して見せました。スピードが最大の持ち味ですが、今は経験も身につきますます危険な存在感を放っています。守備時に守りが手薄になりがちなバルセロナにとってスピードと経験を併せもったサビオラの存在は脅威と言えるでしょう。また、本人も古巣との対戦に燃えているはずで準決勝に勝利し、バルセロナとの決勝を夢見ているのではないでしょうか☆
近年の結果はヨーロッパ勢が圧倒
それぞれの大陸で優勝したクラブチームが集結するクラブワールドカップといえど、決勝戦はほとんどがヨーロッパ勢と南米勢による対決となっています。クラブワールドカップでも世界のサッカーの勢力図というのは、ヨーロッパ対南米でそれ以外はどうしてもその他大勢の扱いとなってしまいます。そしてこのクラブワールドカップでの近年の決勝戦はほとんどヨーロッパ勢が制しています。2006年以降は、フランク・ライカールト率いるバルセロナがインテルナシオナルに、チェルシーがコリンチャンスに敗れて以来、負けがなくバルセロナやインテル、レアル・マドリー、バイエルンなどはスコア以上のスコアの差を見せつけているのがこのクラブワールドカップの実状です。ちなみにバルセロナとの決勝戦を制したインテルナシオナルには当時10代だったアレッシャンドレ・パットが在籍しており、このバルセロナとの決勝で注目を集めたパットは世界中のビッククラブからの注目を集めてACミランに移籍しています。
悲劇だったのは現在レアル・マドリーの監督で当時はインテルの監督だったラファエル・ベニテスはクラブワールドカップのタイトルを置き土産にわずか5カ月でインテルの監督を退任しています。インテルの選手たちは前年にチャンピオンズリーグを制していたモウリーニョへの愛情を隠さず、強い郷愁を感じていたのですが、ベニテスはこれを許さずモウリーニョ時代のチームの習慣や慣例をことごとく排除しようとし、選手たちからの反発を食らっていました。チームもリーグ戦での成績が芳しくなく低迷し、解任やむなしとも言われていましたが、クラブワールドカップを制して退任するという悲しい末路を迎えました。
一方でモウリーニョはクラブワールドカップに対して全く執着を持たないことでも知られています。今までポルトガルのFCポルト、インテルではチャンピオンズリーグを優勝しましたが、クラブワールドカップでチームを率いることなく、惜しまれながら退任しています。理由としてはオセアニア王者やJリーグの王者でも出場できるような大会はコンペティティブではないのでクラブワールドカップという大会は価値がなく、日程が厳しく競合が多いプレミアリーグやセリエA、リーガエスパニョーラを制することの方が大きな価値があると感じているんだとか。確かにヨーロッパサッカー大好きな筆者にとって生でその姿が見れるクラブワールドカップは楽しみなイベントですが、チャンピオンズリーグほどハイレベルかというとそうでもないような…もしかしたら、未だにこのクラブワールドカップというタイトルの価値が疑われがちなのも、レベルの問題があるのかもしれません。

ブラジルの天才はバルセロナに魅了される
2011年大会でバルセロナと対戦したサンパウロには現在そのバルセロナに所属しているネイマールが在籍していました。
当時のネイマールはブラジルが再び生み落とした天才の中の天才と言われていました。早くからその去就を巡ってバイエルンやレアル・マドリーが競合していました。
しかし、ネイマールはバルセロナを選択しました。理由はクラブワールドカップの決勝で対戦したバルセロナのポゼッションサッカーに深く魅了されたからです。
現在ネイマールはバルセロナでしっかりと主力の座を掴み、今シーズンはメッシにも劣らないハイパフォーマンスを披露しております。メッシ後のナンバーワンはネイマールだろうという評判を裏切らない大活躍でチームを牽引しています。
マドリーのターザンは大活躍
2014年大会に出場したレアル・マドリーは珍しい記録を達成。主役はDFセルヒオ・ラモス。ラモスは準決勝と決勝でともにセットプレーからのヘディングでゴールを記録し、DFながら得点王に輝くという快挙を達成しています。さらに本職の守備でも大活躍を見せ、レアル・マドリーの載冠に貢献しています。
この大会はアフリカのモロッコで開催され、日程的にヨーロッパ勢に有利に働いたこともあり、レアル・マドリーが悠々とサン・ロレンソとの決勝を制しています。
開催国が日程やコンディションに影響を与える
2009年、2010年大会はアラブ首長国連邦、2013年、2014年大会はモロッコで開催されておりますがこの全体会でヨーロッパ勢が優勝しています。やはり、自国の近くの国で開催される方が日程やコンディション、時差などの問題に悩まされないので、優位に働くようです。今後のクラブワールドカップも開催国がどこになるのかが優勝チームを占う一つのポイントになりそうです。
クラブワールドカップの日程
本日はクラブワールドカップの日程についてお伝えしました。残る試合は準決勝と決勝。クラブワールドカップの日程は最終局面に入りました。
それではクラブワールドカップの日程を改めておさらいしましょう!
準決勝第一試合:12月16日(水)サンフレッチェ広島対リーベル・プレート
準決勝第二試合:12月17日(木)広州対バルセロナ
決勝:12月20日(日)
今週行われる準決勝を制した横浜のピッチに立つのはどのチームになるのでしょうか?クラブワールドカップの決勝は20日!クラブワールドカップから目が離せません!
本日はクラブワールドカップの日程についてお伝えしました。クラブワールドカップはあとわずか。日本で体験することができる数少ないサッカーの最高峰の戦いを存分に楽しみましょう☆

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