いつも議論にあがりますが…
サッカー日本代表の最強フォーメーションは何なのでしょうか?
これまでサッカー日本代表はいくつかのフォーメーションを試してきました。しかし、その全てが上手くいったわけではありませんん。いくつものフォーメーションが試されては消えていき、そしてまた新たなフォーメーションが試されています。果たして、サッカー日本代表の戦術とメンバーにがっちりと適合する最強のフォーメーションはあるのでしょうか?
現在、サッカー日本代表は最強フォーメーションを考えるべき段階に差し掛かっています。なぜなら、オリンピック代表のメンバーがA代表に何人か選出されており、また既存のベテラン選手たちも何人かはロシアワールドカップの後にサッカー日本代表を引退すると考えられているからです。
果たして、サッカー日本代表に適合する最強のフォーメーションは何なのでしょうか?
サッカー日本代表の最強のフォーメーションとは!?
現在、サッカー日本代表は4-2-3-1というフォーメーションをベースに戦っています。
主要なメンバーは、
GK:西川周作
センターバック:吉田麻也、森重真人、昌子源
右サイドバック:酒井宏樹、酒井高徳、内田篤人
左サイドバック:長友佑都、酒井高徳、大田宏介
守備的MF:長谷部誠、柏木陽介、遠藤航、山口蛍、大島僚太
トップ下:香川真司、清武弘嗣
右サイドアタッカー:本田圭佑、原口元気
左サイドアタッカー:宇佐美貴史、清武弘嗣、武藤嘉紀
センターフォワード:岡崎慎二、浅野拓磨、金崎夢生、ハーフナー・マイク
この24人がサッカー日本代表の基本メンバーとなります。
このメンバーの中でも、西川、長友、長谷部、香川、本田、岡崎の6人は2018年のロシアワールドカップまで不動となるメンバーといえるでしょう。GKの能力が相対的に非常に低い日本においては西川の選出は妥協的なものですが、それ以外の5人は経験、実績、そして戦術的にも非常に優れた能力を持っています。それぞれが長く欧州で活躍しており、世界のトップクラスのサッカーに触れる機会も得ています。
本来であれば、この5人に内田篤人の名前が付け加えられるはずですが、内田篤人は現在右膝の怪我で長期離脱中となっています。
ちなみに、サッカー日本代表の直近の公式戦、ワールドカップアジア二次予選のシリア戦のフォーメーションはこのようになっていました。
現在サッカー日本代表の監督を務めるハリルホジッチは前任のアルジェリア代表監督時代にもこの4-2-3-1のフォーメーションを採用していました。ブラジルワールドカップでは16強まで駒を進めています。
このフォーメーションは非常に汎用性のあるフォーメーションで、少なくとも今のサッカー日本代表にはぴったりとはまったフォーメーションです。
現状このフォーメーションがサッカー日本代表の最強のフォーメーションといって差し支えないでしょう。
しかし一方で、この最強と思われたフォーメーションにも妥協的に選択された理由とそうでない理由があります。
これからこの4-2-3-1フォーメーションが採用された3つの理由をお伝えしましょう。
4-2-3-1のフォーメーションが採用される理由その①:センターバックが不作
サッカー日本代表の最大の弱点とも言えるのがセンターバックです。現在スタメンを務める吉田と森重は共に屈強でJリーグでは通用するレベルですが、世界レベルの選手と対峙すると手も足も出ません。また、ミスも多くとても守備の要となるポジションを任せられる器ではありません。
若い世代では昌子と植田という鹿島アントラーズのコンビが成長を見せています。特に植田は既に身体能力ではJリーグ最強クラスという評価を得ています。
早めに彼らにスタメンを任せでも良いのかも知れません。
とはいえ、層が薄いことは間違いありません。
そのため、センターバックを3人起用する3バックのフォーメーションはサッカー日本代表では実現が難しいのです。貴重なスタメンを3枚使ってまで、起用すべきクオリティの選手がいないのです。

一方でサイドバックは、内田篤人、長友佑都、W酒井と人材が強力で、オリンピック世代には室屋成という逸材もいます。室谷は既にJリーグで最強のライトバックとも言われています。
4-2-3-1のフォーメーションが採用される理由その②:中盤が充実している
サッカー日本代表の最強のゾーンはMFです。
本田、香川、長谷部、清武とサッカー日本代表では最強のゾーンを形成しています。
また、過去には中田英寿、中村俊輔、遠藤保仁、小野伸二、稲本潤一と常に豪華な選手を、サッカー日本代表のミッドフィールドは擁していました。伝統的に中盤はサッカー日本代表において常に最強のゾーンだったのです。
その伝統は今も変わりません。
そしてこの最強のMF陣を全面的に押し出すには、中盤を5枚にした4-2-3-1のフォーメーションが最もよいと言われています。
強いていえば、ワールドクラスの司令塔が欲しいところですが、その期待は今、川崎フロンターレの司令塔大島僚太が一心に集めています。
オリンピックでは4-4-2のフォーメーションの低い位置から高い位置に出入りして、攻撃のスイッチを入れる役目を担っていました。
4-2-3-1のフォーメーションが採用される理由その③:FWの人材不足
こちらはネガティブな理由になってしまいますが、FWの人材不足が1トップとなる4-2-3-1のフォーメーションが採用される理由でもあります。
現在は岡崎慎司が不動の地位を築いており、得点はもちろんですが、守備面でも大きな貢献を果たしています。総合的な貢献度を鑑みれば、岡崎慎司はサッカー日本代表のストライカーの歴史の中でも最強といって差し支えないでしょう。
ただし、岡崎慎司の後を継ぐ存在となるとかなり頼りなくなります。
金崎やハーフナーは年齢的にこれ以上成長は見込めないかもしれません。浅野や久保はもう一皮向ける必要があるでしょう。
少なくともロシアワールドカップまでに主力として、岡崎慎司の代わりが務め上げられそうな存在は現状見当たらないのです。そのため、FWの枠が一つだけの4-2-3-1フォーメーションは今のサッカー日本代表の理に適っているのです。
サッカー日本代表最強フォーメーションを考える!
①センターバックが足りない
②最強の中盤
③センターFWが人材不足
この3つの要素を鑑みると、サッカー日本代表に適合しそうなもう一つのフォーメーションが浮かんできます。
そのフォーメーションとは、
4-3-3です。
アルベルト・ザッケローニ前監督が採用しようとしていたフォーメーションで、現状の4-2-3-1フォーメーションに対して、中盤が逆三角形なのが特徴のフォーメーションです。
このフォーメーションも、センターバックは二枚で、中盤はFWが下がってくれば5枚。センターFWは一枚で足ります。
サッカー日本代表には適正が高そうなフォーメーションです。
それでは、この4-3-3はサッカー日本代表の最強フォーメーションになりうるのでしょうか?
4-3-3フォーメーションの可能性は?
結論から言うと、この4-3-3フォーメーションは格下向きのフォーメーションです。
逆三角形の頂点を担いDFラインの前でプレーすると思われる長谷部誠が中盤のDFを一身に支えます。長谷部誠は優秀なボランチですが、やはりこのフォーメーションだと守備の負担が大きすぎます。長年の勤続疲労も蓄積されており、年齢的にもハードワークには限界があります。
現在のスタメンをそのままこの4-3-3フォーメーションに置き換えると、長谷部の前には柏木、香川がセットされますが、不動の香川真司はともかくとして、より守備力が高く、攻守の貢献度が高いインサイドハーフが現れれば実現可能のフォーメーションといえるかもしれません。

アジアの二次予選のような格下との対戦であれば、4-3-3のフォーメーションでも問題なく長谷部誠一人で中盤を支えることが出来るかもしれません。
ただし、現状目指すべきところはロシアワールドカップであって、このややリスクが伴うフォーメーションを試す理由はないのです。格下相手には最強のフォーメーションかもしれませんが、本番仕様ではないのです。
最強日本代表実現へ!人材活用術!
サッカー日本代表にはいくつかの穴と思われるポジションがあります。
前述したとおり、センターバック、そして長谷部誠と岡崎慎司のバックアップです。
しかし、まだ不足しているポジションがあります。
それはウイングです。
サッカー日本代表には伝統的にウイングがいませんでした。
過去にはアレックスが左の強力なサイドアタッカーでしたが、現在は純然たるウイングは擁していません。
乾がハリルに認められず、宇佐美はガンバ復帰後にプレーゾーンを中央に移していきました。本田や清武はサイドで使われていますが、純粋なサイドアタッカーではなく、中央のゾーンに侵入していくのが最大の持ち味です。現在のサッカー日本代表ではサイドバックの長友佑都や酒井がコーナーフラッグ目指すのが、数少ないサイドプレーとなっています。
このウイングを戦術の中に取り込むことができれば、サッカー日本代表のフォーメーションや戦い方は大きく変わるのではないでしょうか?
相手の守備網が分散され、守りづらくなることは間違いありません。ウイングを現陣容に1人か2人含めることが出来れば、サッカー日本代表のフォーメーションや戦いかたは大きな幅がもたらされます。特にハリル監督は縦に早い攻撃を信奉する指揮官です。サイドプレーヤーを現フォーメーションの中に取り込むことが出来れば、サッカー日本代表を一回り強くするメソッドは持ち合わせているでしょう。
そして最強フォーメーションへのキーとなるポジションのウイング候補の筆頭は原口元気です。
所属するヘルタ・ベルリンでは右のウイングで起用されており、昨シーズンはかなりサイドに開いてプレーしていました。また、性格的にも鼻っ柱が強く、肉体的には大柄でタフです。一定の得点力も持っているように見えます。
この原口がさらにウイングとして大成し、サッカー日本代表で地位を得られれば最強へと一歩近づくでしょう。
もう一人のウイング候補は浅野拓磨です。
すでにサッカー日本代表での立ち位置は原口を越えた感があります。
サッカー日本代表ではどうやら、センターフォワードとしてプレーしそうですが、そのスピードを生かすにはウイングに適正がありそうです。また、同世代には久保や鈴木武蔵といった、より大柄で屈強なFWがおり、彼らと共存するためにもサイドプレーヤーとしてプレーの幅を広げられるように期待したいものです。
幸い今シーズンから所属するシュツットガルトではウイングとして使われそうな情勢で、ここで一回り大きくなってサッカー日本代表に還元して欲しいものです。
この二人のウイングプレーヤーを大成させることで、サッカー日本代表の組織としての熟成は広がり、最強のフォーメーションも見えてくるでしょう。
ただし、やはり現状が4-2-3-1のフォーメーションに新戦力を肉付けするのがもっとも適作といえるかもしれません。
今回はサッカー日本代表の最強フォーメーションを考察してみました。戦術の幅が広がればサッカー日本代表はさらに強くなるはずです。戦術やフォーメーションに幅を持たせるという意味でも現在のハリルホジッチ監督には期待が持てる監督と言ってよいでしょう。
そして下のリンクにはこれからアジア最終予選へと向かうサッカー日本代表の日程が書かれています。アジア最終予選だけではなく、親善試合の予定までフォローされていますので、この記事をみれば、あなたはひとつの試合も見逃すことなく、サッカー日本代表の応援ができるでしょう。

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