遠藤保仁がサッカー日本代表から落選して1年半が過ぎようとしています…
これまで半が2006年ドイツワールドカップでの敗退を経てから、サッカー日本代表の司令塔として振舞ってきた遠藤保仁。選手としての能力はまだまだ若手選手には劣っておらず、Jリーグでは相変わらず素晴らしいパフォーマンスでガンバ大阪を牽引するリーダーとなっています。
『実力主義』を大きく掲げるサッカー日本代表のハリルホジッチ監督ですが、どうやらこの遠藤は例外のようです。そして、遠藤が落選した時のハリル監督の説明は嘘であることもわかりました。その時のハリルの発言とは?あなたがこの記事を読めば、サッカー日本代表で遠藤が落選した理由と、ハリルの本当の思いを知ることができます。
2015年3月の衝撃!遠藤が落選!?
2015年3月、キリンチャレンジカップに臨むサッカー日本代表のメンバーが発表された時、会見場には大きなどよめきが起こりました。
2月に就任したばかりのハリルホジッチ監督が発表したリストの中に遠藤保仁の名前が載っていなかったのです。
遠藤落選
このニュースは瞬く間に人々に伝えられました。
しかし、このニュースよりも遥かにショッキングな発言がハリル監督の口から飛び出したのです。
「みなさんにお見せしたリストの中には若い選手が多く含まれている。遠藤は非常に経験豊富で、仲間からの信頼も厚く、自らの役割を理解している。だが、今回はより若い選手を招集した。遠藤は日本のレベルを高く上げてくれたが、リストには入っていない。私はロシアW杯に向けて準備をしている。」
ハリル監督の口からは遠藤落選の理由が語られました。確かに年齢的な懸念は抱えていたものの、プレーに衰えは感じられず、また遠藤の後継者になるような人材の確保も進んでいませんでした。それでもハリル監督はサッカー日本代表の未来を見据えて、遠藤落選という選択をしたようです。
しかし、ハリル監督は遠藤の落選について、このような発言も残しています。
「非常に重要な試合では、遠藤を呼ぶことも考えている。今後どうするかは、これからまた考えていく」
遠藤は選考の土台に乗っているー。この発言がハリル監督の本当の思いなのかどうかは、その時はわかりませんでした。
しかし、今はわかります…
ここから先にはハリル監督の本当の思惑やサッカー日本代表のロシアワールドカップに向けた構想が書かれています。
ハリル監督のサッカー日本代表の構想は?あのメンバーも落選か?
遠藤保仁
中村俊輔
中澤佑二
この3人は元サッカー日本代表の主力選手です。いずれま40歳近い大ベテランですが、今シーズンのJリーグで爆発的なパフォーマンスを見せています。時にサッカー日本代表への待望論も巻き起こるほどの活躍です。
遠藤以外の2人は正式に代表からの引退を表明しており、ハリル監督の構想の土台にそもそも乗っていないと考えられています。
しかし、上の会見の引用の通り、遠藤はいざという時には召集されるのではないかと予想されていました。
ただ、残念ながら遠藤のサッカー日本代表への選出はもう2度とないでしょう。
そう、ハリル監督の遠藤の落選に発言に本当の思いはなかったのです。

サッカー日本代表・ハリル監督の遠藤落選の思惑①:功労者への配慮
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この数字が何かわかりますか?
これは遠藤がサッカー日本代表に初めて招集されて、そしてハリルホジッチ監督によって落選させられるまでに、築き上げた代表キャップ数です。
もちろんこのキャップ数はサッカー日本代表において誰にも破られていない前人未到の数字です。
残念なことに遠藤がサッカー日本代表で落選したことで、このキャップ数がこれ以上積み上げられることはなくなってしまいましたが、それでも3回のワールドカップを経験した遠藤は、まぎれもないサッカー日本代表の功労者です。
サッカーの世界では、クラブやチームの功労者に感謝の気持ちで試合を行い、送り出すのが通例となっています。例えばバルセロナのシャビやプジョールは退団の会見までクラブが用意し、花道を作って送り出しました。
代表の場合はここまでの見送りはなくても、代表引退試合を行うことが多いです。しかし、遠藤の場合は、本人にサッカー日本代表でのキャリアを続行する意思があったにも関わらず、ハリルホジッチ監督の曖昧な発言によって、今後招集される可能性が残っており、「送別」ができていません。ハリルホジッチ監督としては、曖昧にすることで、遠藤に対して配慮したのおかもしれませんが、そのせいでサッカー日本代表と遠藤は正式に「お別れ」することができなくなっています。
現在も当然、遠藤の「落選」は続いていますが、遠藤が再び招集されるとしたら、長谷部や山口、柏木など現在のボランチの主戦力に怪我人が続出した場合のみでしょう。
ちなみに3月のサッカー日本代表対シリア戦では門外漢の原口元気をボランチで起用する大胆策を行いました。
「落選」が続く遠藤ですが、サッカー日本代表からの復帰は遠い道のりになりそうです。
サッカー日本代表・ハリル監督の遠藤落選の思惑②:タフなチーム作りのため
遠藤がサッカー日本代表から落選したことで、代わりにハリルホジッチ監督が目をつけた人材が3人います。
それは、
柏木陽介
山口蛍
遠藤航
この3人が遠藤保仁の後継者になると言われています。今のところ遠藤の後継者としてポールポジションに立っていると言われているのが、柏木陽介です。
しかし、柏木陽介がサッカー日本代表に定着したのは、ここ2年ほどのこと。しかも年齢的にも既に28歳とこれから大きな成長が見込めない状況にあります。
より守備的な山口、オリンピック世代の遠藤航とタレントは揃っていますが、果たして誰がボランチの位置に収まるかは非常に見えにくい状況となっています。
遠藤保仁の落選が確実だと言われているのが、何よりもハリルホジッチの思考に、もはや遠藤自身が追いつけないからだ、と言われています。
ハリルホジッチは日頃からサッカー日本代表の切替の遅さやプレースピードの遅さを懸念しており、その要因はJリーグのレベルの低さにあると指摘しています。遠藤に関しては、加齢の影響もあり、ハリルホジッチが目指す早い展開のサッカーについて行けないという理由で、落選したと予想されています。
確かに戦術的な理由とあらば、遠藤の落選は仕方ないことなのかもしれません。
とはいえ、後継者候補と言われる3人が遠藤に遠くおよばないのは確か。遠藤がハリルホジッチ政権下でサッカー日本代表に復帰するとなれば、それは後任達がふがいなかったが故の消去法となるでしょう。

その場合は遠藤が長期的な戦力という事ではなく、あくまでスポットでの起用となるでしょう。
柏木陽介や遠藤航が一本立ちしなかった場合は鹿島アントラーズの柴崎岳にサッカー日本代表の司令塔のバトンが渡されると予想されています。
ちなみに遠藤と同じく年齢的な理由で落選しているのが、シュツットガルトに移籍した細貝萌。
長谷部と同じタイプの激しい守備が持ち味の選手で、今だにサッカー日本代表でもトップクラスの実力があると評価されていますが、これ以上30代が増えると、世代交代が難しくなります。そのため、遠藤と同じく落選が続いているのです。
ハリルの不満とは?国内組は落選の恐怖に?
前述したように、ハリルホジッチ監督はJリーグのクオリティの低さを懸念しており、国内組に対する評価ぎあまり高くありません。
何かあれば、Jリーグのクオリティの低さを指摘しており、Jリーグの視察に行っても目ぼしい人材はいないというような発言をしたこともあります。
多少怪我を抱えていても、海外組は召集されており、いかに欧州でプレーしていることのバイアスがハリルホジッチ監督の中で評価が高いかが伝わってくる人事判断です。
そのため、サッカー日本代表の国内組の選手たちは常に落選することに対して危機感を覚えています。
国内組のサッカー日本代表選手は落選を恐れてか、今夏は数人の選手が欧州に新天地を求めています。
宇佐美は2年ぶりのドイツ復帰。浅野拓磨はアーセナルへ移籍しています。ジュビロ磐田の小林はオランダのフェーレンフェーンへの移籍が噂されています。
果たして彼らは欧州進出によって、「落選」から逃れられるのでしょうか?
本日はサッカー日本代表遠藤の落選についてお伝えしました。長くサッカー日本代表を応援してきた者としては、遠藤が落選してしまったのは非常に寂しい出来事ですが、これも時代の流れか、致し方ないことなのかもしれません。
UAEに敗戦で遠藤復帰待望論!
9月1日のUAE代表戦にホームでまさかの敗戦を喫したサッカー日本代表。
アジア最終予選の初戦に敗戦したチームはワールドカップ本戦に進出する可能性が0%になるという、ジンクスもあり、もはや崖っぷちに追い込まれた感があるサッカー日本代表。
そこで浮上したのが、遠藤のサッカー日本代表復帰待望論です。
実は今回のサッカー日本代表には中村憲剛がバックアップメンバーとして召集されています。ハリルは2015年の就任の際に、未来を見据えて年齢の高いベテランの招集はなるべく回避する旨を表明したのは、この記事に書いてある通りです。
現にハリル就任以降は遠藤も中村もサッカー日本代表から落選していました。
遠藤は長らく長谷部誠のパートナーを務めていましたが、今回のUAE戦の直前には柏木陽介が負傷し、大島僚太がスタメンに大抜擢されました。しかし、大島は期待に応えることができず、UAE戦で痛恨のPKを献上しています。結果的にこのPKがサッカー日本代表に引導を渡しており、そもそも大島をチョイスしたハリルの判断は正しかったのかという、疑念が巻き起こっています。
そこで浮上したのが、遠藤の復帰待望論です。
UAE戦では長谷部誠と本田圭佑、香川真司、清武弘嗣らとの連携が悪く、長谷部誠がボールを奪った段階でよいタイミングで彼らにボールが入らず、それが攻撃の停滞に繋がりました。特に香川真司の出来は酷く、ドルトムントで見せているパフォーマンスとは雲泥の差があったように見えました。
遠藤がいれば、彼らに良いタイミングでボールが入るのでは、期待されているのです。確かに遠藤は攻撃を推し進めるパスを入れるタイミングの感覚に非常に長けた選手です。時間を限定すれば、まだまだ十分にプレーできるのは、Jリーグの試合でも実証されています。ハリルがサッカー日本代表で標榜している縦に早いインテンシティの高いサッカーは、ベテランの遠藤には厳しいかもしれませんが、実は遠藤はスタミナも長けており、サッカー日本代表の試合では最長走行距離を記録したこともあります。
サッカー日本代表を取り巻くアジア最終予選の現状は非常に厳しくなっており、精神的にメンバーを支える意味でも、これまで落選していた遠藤を復帰させるというプランは非常に現実的なものです。もちろん大島僚太は未来のサッカー日本代表の司令塔として育てていかなければならず、遠藤の横で下で共にプレーすることにより、成長するための触媒としていかなければなりません。
若手と成長のバランスは非常に重要で、遠藤の復帰は若手にとっては進路を妨害されるように見えるかもしれませんが、すでに貴重なホーム戦を落としているだけに求められるのは、何よりも結果なのです。
遠藤復帰は実現するのでしょうか?
下のリンクにはこれからロシアワールドカップのアジア最終予選に挑むサッカー日本代表のメンバーや日程が記されています。果たして、この過酷な道のりにどのようなメンバーで挑むのでしょうか?

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