ロシアワールドカップアジア最終予選の大きな山場であるアウェイでのUAE戦を前にして、絶望的なニュースが私たちの耳に飛び込んできました。
それは…
長谷部誠がケガにより、サッカー日本代表を離脱したのです。
長谷部がサッカー日本代表を離脱したことでどのような影響が出るのでしょうか>
サッカー日本代表の選手たちは軒並み長谷部離脱の影響はないと強調していますが…
恐らく、想像以上に問題は深刻でしょう。
長谷部離脱でサッカー日本代表にはどのような問題が起こるのでしょうか?
UAE戦直前に飛び込んできた最悪のニュース…
ロシアワールドカップのアジア最終予選UAE戦戦を直前に控えて、サッカー日本代表に最悪のニュースが飛び込んできました。
それは、主将・長谷部誠がケガによりチームを離脱した、というニュースです。
3月11日、バイエルンとのアウェイ戦に臨んだ長谷部誠擁するフランクフルト。
2-0でリードを許していた後半にバイエルンMFハビ・マルティネスがフランクフルト陣営に向かって走り込むドイツ代表MFトーマス・ミュラーにロングパスを送りました。
オフサイドかと思いましたが、長谷部は一人だけミュラーを追いかけてしまい、オフサイドトラップをかけ損ねます。
ミュラーはボールに追いつき、GKの頭を超えるシュートを放ちました。
そして、この後サッカー日本代表のサポーターにとってはゾッとするような光景が目に入ります。
長谷部誠の身に何が合ったか?
ゴールに向かって転々と転がっていくボールを追いかけて、長谷部誠が背走。
全力でボールを追い、そしてゴールからかきだすと、勢いそのままに両足をゴールポストに強打します。
シュートを凌いだものの、痛みに顔を歪ませて、ピッチ外で治療を受ける長谷部。
一度はピッチに戻りましたが、その後、痛みが限界に達して途中交代。
ベンチに退くことなく、そのままドレッシングルームに直行しました。
責任感の強い長谷部にしては非常に珍しい光景でした。
ポストに足を強打したことで、打撲あるいは裂傷の疑いがありました。
長谷部のケガから5日後の3月16日、サッカー日本代表のハリルホジッチ監督が3月23日、28日に行われるUAE戦、タイ戦に招集するメンバーを発表しました。
長谷部はそのメンバーの中にも名前があり、ケガの状態はさほど問題がないと報じられていました。
しかし、直前になって状況は一変します。
国内組が週末のJリーグの試合を終えてUAEに発ち、欧州組が続々と現地に集まる中、長谷部がUAE戦、タイ戦を欠場し手術に踏み切ると発表したのです。
一度はUAE戦でサッカー日本代表と合流した長谷部ですが、その後正式にサッカー日本代表からの離脱と欠場が発表されました。
恐らく、ダメージは深刻ではないのかもしれませんが、状態を不安視したフランクフルト側が念の為、手術と静養を検討したのでしょう。
長谷部の離脱はあらゆるサポーターにとって誤算であり、ボランチという戦術的な核であると同時に、偉大なリーダーシップの持ち主でキャプテンを失うことになりました。

長谷部離脱でサッカー日本代表に起こる多くの問題!
長谷部がサッカー日本代表から離脱することで、このチームが失う損失は計りしれません。
単なる一選手が離脱するのとはわけが違う、深刻な問題がチームを襲います。
長谷部離脱でサッカー日本代表が抱える問題①キャプテンを失う
ここ7年のサッカー日本代表において、長谷部は不動のキャプテンでした。
スポットで岡崎慎司や本田圭佑がキャプテンを任される試合もありましたが、その献身性の高さや誠実な人柄で多くの選手から尊敬を集めてきました。
国際舞台においては、審判のやり取りも非常に重要なキャプテンの仕事で、特に不可解な判定が多いアジアでの戦いにおいては、予め不公平なジャッジを「予防」できる長谷部の存在は非常に大きいのです。
2016年9月に行われたホームでのUAE戦も不可解な判定に戸惑わされましたが、アウェーの試合も同じことが起こる可能性は非常に高いでしょう。
そんな時に長谷部がいるといないとでは、おおきな違いが表れます。
代わりが務まるのは、同じく国際経験が豊富な吉田麻也や岡崎慎司でしょうか。将来的なキャプテン候補としては、現在ハンブルクでもキャプテンを務める酒井高徳も良いかもしれません。
あまり積極的な性格ではない香川真司は適役ではないかもしれません。
長谷部離脱でサッカー日本代表が抱える問題②戦力的低下
サッカー日本代表から長谷部が離脱することは、戦力的なダメージも計り知れないものがあります。
これまでサッカー日本代表は遠藤保仁、柏木陽介、山口蛍、大島僚太など何人かの守備的MFが起用されましたが、彼らは全て長谷部の相棒という役割でした。
つまりここ数年のサッカー日本代表の中盤は長谷部ありきで作られてきました。
そんな戦力的な柱がいなくなるのですから、ダメージが小さいわけがありません。
ここ数年は33歳という加齢の影響で敏捷性の低下が伺えましたが、それでも攻守に渡って非常に重要な存在でありつづけています。
例えば香川真司などはボランチから質の高い縦パスが入るようになることで、前を向きやすくなり、より存在感が増しますが、そのパスの出し手がいなくなる以上、UAE戦で自由に前を向けるかは不透明になってしまいました。
そして、3つめの問題はなによりも深刻な問題です…
ただ、この問題はハリルホジッチが正しい判断をすれば、回避することができます。
この問題だけは絶対に抱えたくありません。
長谷部離脱でサッカー日本代表が抱える問題③「あの男」が起用される可能性が高まる
長谷部というキャプテンを失ったサッカー日本代表ですが、ハリルホジッチはいくつかの解決策を用意していました。
それは今野泰幸の代表復帰です。
今野泰幸はワールドカップへの出場経歴もあり、経験も豊富。
若い人材が使えることに越したことはないのでしょうが、ここは何よりも勝ち点が求められる状況です。
今野泰幸というチョイスは悪くなかったのかもしれません。
しかし、ボランチというポジションにおいては長谷部の代役がいたとしても、メンタル的に長谷部の代わりになれる人間は未だにサッカー日本代表には不在です。
あるいは、ハリルホジッチの頭の中にあるのは、
本田圭佑の先発起用ではないでしょうか?
ミランではシーズンを30試合以上消化した3月時点で100分も出場時間がなく、試合勘、コンデイションともにキャリアでどん底の状態にある本田圭佑。

しかし、ハリルホジッチ監督は
『クラブで試合に出ていない選手は招集しない』
という自身の理念を捻じ曲げてまで、本田圭佑の経験を評価して招集しました。
サッカー日本代表でのポジションは右サイドですが、今回は岡崎慎司、もしくは久保裕也の先発が予想されました。
しかし、長谷部の離脱が決まった今、ハリルホジッチは本田圭佑を先発させて、審判とのコミュニケーションなどの同じ役割を任せようと考えているかもしれません。
現にサッカー日本代表の練習では本田圭佑がスタメン組に混じって練習しているという情報が入ってきています…
どうしてもハリルホジッチに伝えたいこと…
どうしてもハリルホジッチに伝えたいのは、
本田圭佑の起用だけは絶対にしてはならない、
ということです。
現在の本田圭佑は本来の肉体的な強さも失われ、過去の威光だけが頼みの選手です。
試合終盤の15分くらいの起用であれば守備で貢献できるかもしれませんが、恐らく先発で起用してもあまりにもできることが少なく、サッカー日本代表はほぼ10人で戦うようなものです。
経験はもちろん重要なファクターですが、同じ役割なら岡崎慎司ができるでしょう。久保裕也の逆境での反発力も魅力です。
特に岡崎慎司はシーズン前半戦のレスターであまり出場機会が多くなく、2月に入って再びレギュラーに返り咲きました。
その為、他の欧州でプレーする選手よりも消耗も少なく、試合勘も戻っています。あるいはチャンピオンズリーグでクラブ史上初のベスト8に進出した勢いをチームに持ち込んでくれるかもしれません。
守備的に振る舞うことが予想される状況で適役といえるのではないでしょうか?
上述した通り長谷部に代わってキャプテンも任せられるでしょう。
最もやってはいけないのは、経験という要素をカバーするためだけに本田圭佑を起用することです。
玉突きの人事で清武弘嗣や大迫勇也の出番が減らされることは未来を見越しても最悪のシチュエーションと言えるでしょう。
ハリルホジッチは長谷部離脱の可能性を知っていたか?
あるいはハリルホジッチは長谷部離脱の可能性を知っていた可能性もあります。
だからこその今野泰幸の復帰であり、よりフィジカルと経験に長けた高萩洋次郎や倉田秋の抜擢だったのかもしれません。
いずれにしても、既に試合まで時間はありません。
最後にUAE戦のサッカー日本代表のスタメン予想をお伝えしましょう。
GK:西川周作
DF:吉田麻也、森重真人、酒井宏樹、酒井高徳
MF:山口蛍、今野泰幸、香川真司
FW:岡崎慎司、原口元気、大迫勇也
これがサッカー日本代表の予想スタメンです。
長谷部という絶対的な柱を失ったサッカー日本代表。
しかし、戦力的な穴を埋めるための手は打たれました。
今野泰幸や高萩洋次郎の抜擢は決して間違いではないでしょう。
後はハリルホジッチが選手の起用を間違えないことを祈るだけです…
今回はサッカー日本代表の長谷部誠の離脱と、いくつかの問題点についてお伝えしました。
そして、下のリンクではサッカー日本代表の主要メンバーを紹介しています。各ポジションにどのような人材がいるか、近未来の主力候補は誰なのか、考察しています。この記事を読めばサッカー日本代表の核となるメンバー構成がわかるでしょう。
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