まさに史上最強。
彼らを優勝候補の筆頭とすることに、誰が異論を唱えるだろうか?
フランス代表がユーロ2020に臨む26人のメンバーを発表しました。
言うまでもなく、フランス代表が目指すのはロシアワールドカップに続く国際大会ビッグタイトルの「連覇」です。
そして今のフランス代表にはそれを成し遂げる力が十分にあります。
あの男が衝撃的な復帰を果たしたことによって…
今回はユーロ2020に臨むフランス代表のメンバー26人をお伝えします。
誰もが復帰は難しいと思っていた。でもメンバーが発表されると…
5月18日、フランス代表のディディエ・デシャン監督がユーロ2020に臨む26人のメンバーを発表しました。
いくつかのサプライズがあった中でもっとも衝撃的だったのが、カリム・ベンゼマの復帰です。
6年ぶりの復帰となった本格派ストライカーのメンバー入りによって、もともと層の厚かったフランス代表の戦力値はさらに上昇。
一時期はデシャン監督を「差別主義者」と批判するほど険悪な仲となっていただけに、このメンバー入り非常に大きなサプライズとなりました。
恐らくユーロを制するための一時的かつ表面的な和解に過ぎないでしょうが、それでもフランスの戦力にほとんど隙がなくなったのは紛れもない事実。
あのジョゼ・モウリーニョにして
弱点が見つからない。ひとつだけ優勝候補をあげるとしたら彼等だ
と絶賛するほどの戦力を有しています。
それではフランス代表はいかなるメンバーでユーロ2020を戦うのでしょうか?
フランス代表ポジション別メンバー①GK編
123キャップという経験に加えて、身体的な劣えを感じさせないウーゴ・ロリスが絶対的な軸として君臨しています。
2020-21シーズンのトッテナムも絶好調で、不安定だった守備陣を統率するなどリーダー的な資質も言うまでもなく備えた守護神です。
長らく第二GKを務めてきたスティーブ・マンダンダは今回は第三としての扱いとなりそう。
36歳という年齢的な限界もあってクラブレベルでのパフォーマンスは低下傾向にあります。
それでも2008年からフランス代表の第二ゴールキーパーを務めてきたリーダーとしての経験を含めての選出で、デシャン監督からの信頼は非常に厚い一人です。
おそらく今回のユーロがフランス代表としてのキャリアの最終章となるでしょうが、優勝でその花道を飾ることができるか。
マンダンダに代わって第二GKを務めるのがマイク・メニャン。
奇跡的な優勝を果たした2020-21シーズンのリールで決定的なセーブを連発した25歳の若き守護神が、やや伸び悩んだアレオラ、ベテランのコスティルら実力者を抑えてフランス代表に見事選出。
「ロリス後」を見据えても経験を与えておきたい逸材で、数年後はリーズのイラン・メリエとフランス代表の正GKを争うことになるでしょう。
絶対的守護神を将来有望な若手と大ベテランがサポートするという3人体制はまさに理想的。
伸び代も含めた総合力で参加国の中でも屈指の陣容が整ったと言えるでしょう。
<1番手>
ウーゴ・ロリス
生年月日:1986年12月26日
身長・体重:188cm・81kg
所属クラブ:トッテナム
キャップ数:123試合
背番号:1
<2番手>
マイク・メニャン
生年月日:1995年7月3日
身長・体重:187cm・80kg
所属クラブ:リール
キャップ数:1試合
背番号:23
<3番手>
スティーブ・マンダンダ
生年月日:1985年3月28日
身長・体重:185cm・82kg
所属クラブ:マルセイユ
キャップ数:34試合
背番号:12
フランス代表ポジション別メンバー②センターバック編
サミュエル・ウンティティの失脚やエイメリック・ラポルトの国籍変更が、痛くも痒くもないほどのサッカー史上に例を見ない充実した陣容です。
その最終ラインの中心を担うのがラファエル・ヴァラン。
空中戦にも地上戦にも強さを見せる守備の万能型はロリス不在時にはキャプテンも務めます。
ここ2,3年どんなに調子が悪く怪我に苦しめられてもデシャン監督からの厚い信頼を受けてピッチに立ってきました。
前回大会は負傷欠場しただけに今大会にかける思いは強い。
ヴァランの相棒を務めるのはプレスネル・キンペンベ。
ウンティティが故障壁を克服できなかったため、一見繰り上がっただけのように思われがちですが、パリ・サンジェルマンでのパフォーマンスは上々で、十分信頼に足るセンターバックです。
183cmというサイズは現代のセンターバックとしてはやや小柄ですが、身体能力が高く左利きという希少価値もあり、3バックのフォーメーションが採用された際には左のストッパーを務めます。
ウンティティのバックアッパーを務めるのがバルセロナのクレマン・ラングレ。
バルセロナが目をつけた選手だけに、左足から放たれるミドル、ロングレンジのパスの精度に魅力があります。
やや横の揺さぶりに弱いという弱点はあるものの、基本的には低いエリアでブロックを敷くフランス代表の守備のメカニズムの中では弱点が露呈される機会は少ないか。
予選ではレギュラー務めていましたが、パフォーマンスを落とした2020-21シーズンのバルセロナでのプレーが響いてベンチ行き。
やや不可解な召集となったのが、クルト・ズマの選出。
ダヨ・ウパメカノ(ライプツィヒ→バイエルン)の選出が濃厚と予想されていましたが、なんとか滑り込んだ形です。
フランク・ランパードからトーマス・トゥヘルへと監督交代が行われた影響をもろに受けて大きく出場機会を減らしましたが、身体能力は非常に高く前述したようにポゼッションにこだわらずに低い位置で構えるフランス代表でなら、一定の機能性は果たすというのがデシャン監督の算段なのでしょう。
明るい性格で、ベンチの盛り上げ役としての仕事も任されています。
いかに結果を残したとしても、フランス代表のメンバーに選ばれないという事実
サプライズ選出となったのがジュール・クンデ。
東京オリンピックに参加するU-24フランス代表への召集が濃厚と予想されていましたが、まさかのA代表への飛び級昇格となりました。
178cmというサイズからは想像もつかない空中戦の強さと、足下のスキルを生かした強気な攻め上がりが武器の、現在のフランス代表のセンターバックにはいないタイプです。
野心が強くビッグクラブへの移籍願望を隠さないキャラクターも含めて、チームに刺激を与えてくれそうな期待感を持っています。
いよいよ代表選手としての国際大会への参加が期待されたダヨ・ウパメカノはまさかの土壇場での落選となりました。
フランス代表メンバーに定着しかけていただけに選出は濃厚とされていましたが、オリンピックチームに回ることになりました。
ウパメカノの同僚で今夏の移籍市場でリバプールへとステップアップを果たしたイブラヒマ・コナテも落選。
こちらは未召集組ではありましたが、近未来の主力候補だけにメンバー入りの可能性はではありませでしたが、ウパメカノと同じくまとめてクンデに逆転された形です。
このポジションには、両サイドバックのバンジャマン・パバールとリュカ・エルナンデズも対応可能で、マルチも含めた選手層は極めて厚いと言えます。
<1番手>
ラファエル・ヴァラン
生年月日:1993年4月25日
身長・体重:191cm・81kg
所属クラブ:レアルマドリード
キャップ数:73試合・5得点
背番号:4
<2番手>
プレスネル・キンペンベ
生年月日:1995年8月13日
身長・体重:183cm・77kg
所属クラブ:パリ・サンジェルマン
キャップ数:15試合・0得点
背番号:3
<3番手>
クレマン・ラングレ
生年月日:1995年6月17日
身長・体重:186cm・81kg
所属クラブ:バルセロナ
キャップ数:12試合・1得点
背番号:5
<4番手>

クルト・ズマ
生年月日:1994年10月27日
身長・体重:190cm・92kg
所属クラブ:チェルシー
キャップ数:8試合・1得点
背番号:15
<5番手>
ジュール・クンデ
生年月日:1998年11月12日
身長・体重:178cm・70kg
所属クラブ:セビージャ
キャップ数:0試合0得点
背番号:25
【マルチロール】
バンジャマン・パバール
生年月日:1996年3月28日
身長・体重:186cm・80kg
所属クラブ:バイエルン
キャップ数:33試合2得点
背番号:2
【マルチロール】
リュカ・エルナンデズ
生年月日:1996年2月14日
身長・体重:184kg・78kg
所属クラブ:バイエルン
キャップ数:24試合0得点
背番号:21
フランス代表ポジション別メンバー③右サイドバック/右ウイングバック
4バックと3バックのフォーメーションを使い分けるフランス代表。
前者の場合はロシアワールドカップで大ブレイクを果たしたバンジャマン・パバールが、後者の場合はレオ・デュボワがウイングバックのスタメンを務めます。
デュボワに関してはサイドバックにも対応が可能で、パバール不在時には最終ラインに降りてきて守備組織の一員として振る舞います。
ロシアワールドカップでのスーパーゴールが記憶に新しいパバールは、攻撃面における貢献にも期待がかかります。
足下のテクニックを活かした細かいつなぎも得意項目で、そのまま相手ゴール前に侵入する大胆さも持ち合わせています。
バイエルンで同僚のキングスレー・コマンとの右サイドからのアタックは、フランス代表の武器になるはずです。
よりチャンスメーカーとしてのキャラクターが強いデュボワは、右足から放たれる正確なクロスが持ち味です。
人材の突き上げが乏しい上にロシアワールドカップ優勝メンバーのジブリル・シティベが失脚したことにより、繰り上がったかのような印象をうけますが、このデュボワもフランス代表にふさわしい実力者です。
ベンゼマ、ジルー、グリーズマン、エムバペとゴール前の陣容は豪華なだけに、出番があれば一定の活躍が見込めるか。
<1番手>
バンジャマン・パバール
生年月日:1996年3月28日
身長・体重:186cm・80kg
所属クラブ:バイエルン
キャップ数:33試合2得点
背番号:2
<2番手>
レオ・デュボワ
生年月日:1994年9月14日
身長・体重:177cm・64kg
所属クラブ:リヨン
キャップ数:7試合0得点
背番号:24
フランス代表ポジション別メンバー④左サイドバック/左ウイングバック
右サイドと同様のメンバー構成となっています。
4バック採用時にはリュカ・エルナンデズが、3バックならリュカ・ディーニュが起用されます。
ディーニュは攻撃力を持ち味としていますが、もちろん4バックへの対応が可能です。
とはいえプレミアリーグで7アシストを記録したその攻撃力が生きるのはやはり3バック採用時となります。
本来センターバックで、ロシアワールドカップでは1対1で無敵だったリュカとは明確なキャラクターの違いがあるだけに、相手次第で両者を使い分けるのが理想的な起用法となるでしょう。
ちなみに落選メンバーは、レアルマドリードのフェルラン・メンディとパリ・サンジェルマンのレーバン・クルザワという二人の実力者。
現在のフランス代表においていかにメンバー入りするのが難しいかを感じさせる充実の陣容です。
<1番手>
リュカ・エルナンデズ
生年月日:1996年2月14日
身長・体重:184kg・78kg
所属クラブ:バイエルン
キャップ数:24試合0得点
背番号:21
<2番手>
リュカ・ディーニュ
生年月日:1993年7月20日
身長・体重:177cm・74kg
所属クラブ:エバートン
キャップ数:36試合0得点
背番号:18
フランス代表ポジション別メンバー⑤セントラルミッドフィルダー編
2020-21シーズンのバロンドール候補とも言われるエンゴロ・カンテと、フランス代表だとパフォーマンスが劇的に向上するポール・ポグバという組み合わせが絶対的な主軸です。
前者が守備的なタスクを、後者が攻撃的なタスクを担っていますが、所属するマンチェスター・ユナイテッドでは守備面における怠慢が目立つポグバは、フランス代表では信じられないほどの献身性を見せてくれます。
この二人が中盤で揃い踏みした時には、なんと26戦無敗というタリスマン的な存在になっています。
バックアップは、縦方向への攻め上がりを持ち味をするコランタン・トリソ、万能型のアドリアン・ラビオ、そしてマルチな起用法で戦術的な広がりを提供してくれるムサ・シッソコというメンバー構成です。
いずれもビッグクラブでプレーする実力者ですが、メンバーの取捨選択にはやや疑問が残ります。
レジスタ(司令塔)タイプを招集しなかったのは、単純に11人で自陣に引いてカウンターでゴールを奪って勝ち切れる自信がデシャン監督にあるからでしょう。
実際にロシアワールドカップの準決勝では、ベルギーに完全にボールを渡してセットプレー一発で勝利を掴み取っています。
むしろ問題なのは、カンテ不在時に中盤の広い範囲をカバーできる守備力の高い控えの不在です。
エドゥアルド・カマビンガ、スティーブ・エヌゾンジがよりカンテのバックアッパーとして適性が高いキャラクターの持ち主ですが、いずれも選外。
実質的に専門家の控えが不在となりますが、デシャンはラビオを左サイドに、シッソコを右サイドもしくはトップ下で起用して守備力を担保する算段です。
これはロシアワールドカップでブレーズ・マテュイディを左サイドに置いて、守備ブロックの一員として振る舞わせたのと同じ起用法です。
献身性、安定感、クオリティーの三拍子を兼ね備えたマテュイディとの比較で、ラビオにもシッソコにも一抹の不安を感じさせます。
それでもあえて粗を探せばというレベルの問題で、個々の能力が極めて高いのは言うまでもありません。
ちなみにデシャンには、中盤を逆三角形にした3センターハーフのオプションも持ち合わせています。
その場合は、カンテが中盤の底に入ります。
インテリオールはポグバが不動で、もう一人はラビオがシッソコとトリソをリードしています。
<1番手>
エンゴロ・カンテ
生年月日:1991年3月29日
身長・体重:169cm・70kg
所属クラブ:チェルシー
キャップ数:45試合2得点
背番号:13
<2番手>
ポール・ポグバ
生年月日:1993年3月15日
身長・体重:191cm・84kg
所属クラブ:マンチェスター・ユナイテッド
キャップ数:78試合10得点
背番号:6
<3番手>
アドリアン・ラビオ
生年月日:1995年4月3日
身長・体重:186cm・72kg
所属クラブ:ユベントス
キャップ数:14試合0得点
背番号:14
<4番手>
ムサ・シッソコ
生年月日:1989年8月16日
身長・体重:187cm・83kg
所属クラブ:トッテナム
キャップ数:67試合2得点
背番号:17
<5番手>
コランタン・トリソ
生年月日:1994年8月3日
身長・体重:181cm・79kg
所属クラブ:バイエルン
キャップ数:23試合2得点
背番号:12
フランス代表ポジション別メンバー⑥サイドアタッカー
現在のフランス代表において、最もメンバー選手層が厚くさらに将来性を秘めており、大会中に飛躍する可能性があります。

前線のあらゆるポジションでプレーしてきたエムバペは、ベンゼマの復帰によって2列目で固定的に起用されそうで、その点も選手層の充実に一役買っています。
チャンスメーク能力から得点力まで秘め、22歳にして早くもフランス代表の絶対的な中核にまで上り詰めたそのエムバペ。
変幻自在のドリブル、正確なクロスに加えてここ1,2年で安定感や継続性まで備えつつあるキングスレー・コマン。
デシャン監督からの信頼が最も厚いのはこの二人ですが、彼らをバックアップするメンバーもまた非常に豪華です。
ボールタッチが繊細で乗った時には手がつけられないジョーカー的存在のウスマンヌ・デンベレ、攻守に貢献度が高く貴重な左利きのチャンスメーカーのトマ・ルマール、強靭で爆発的なスプリント力を備えたマルキュス・テュラム。
このメンバーに上述したマルチロールのラビオとシッソコが加わって非常に分厚い選手層を形成します。
コマンやデンベレ、エムバペは2トップのフォーメーションが採用された際には前線でプレーすることもあるでしょうが、そうした柔軟な起用法にも余裕で耐えうる選手層です。
組み合わせはそれこそ無数にあり、デシャンの嬉しい悲鳴が聞こえてきそうです。
<1番手>
キリアン・エムバペ
生年月日:1998年12月20日
身長・体重:178cm・73kg
所属クラブ:パリ・サンジェルマン
キャップ数:42試合16得点
背番号:10
<2番手>
キングスレー・コマン
生年月日:1996年6月13日
身長・体重:180cm・76kg
所属クラブ:バイエルン
キャップ数:29試合5得点
背番号:20
<3番手>
ウスマンヌ・デンベレ
※6/21に負傷による途中離脱が発表
生年月日:1997年5月15日
身長・体重:178cm・67kg
所属クラブ:バルセロナ
キャップ数:23試合3得点
背番号:11
<4番手>
トマ・ルマール
生年月日:1995年11月12日
身長・体重:171cm・65kg
所属クラブ:アトレティコ・マドリード
キャップ数:24試合4得点
背番号:8
<5番手>
マルキュス・テュラム
生年月日:1997年8月6日
身長・体重:192cm・88kg
所属クラブ:ボルシアMG
キャップ数:3試合0得点
背番号:26
【マルチロール】
アドリアン・ラビオ
生年月日:1995年4月3日
身長・体重:186cm・72kg
所属クラブ:ユベントス
キャップ数:14試合0得点
背番号:14
【マルチロール】
ムサ・シッソコ
生年月日:1989年8月16日
身長・体重:187cm・83kg
所属クラブ:トッテナム
キャップ数:67試合2得点
背番号:17
フランス代表ポジション別メンバー⑦攻撃的MF/セカンドトップ
デシャンのアントワーヌ・グリーズマンに対する厚い信頼は不変で、今大会も絶対的なスタメンという地位が約束されています。
チャンピオンズリーグで早期敗退したバルセロナでフルに働いたわけではありませんが、それはグリーズマンに責任があった訳ではなく、チーム全体の機能性に欠いたという見方が強い。
むしろユーロに向けて休養は十分で、良いコンデションで大会を迎えることができるでしょう。
得点力やチャンスメーク能力だけではなく献身性も備えており、全員守備を基本とするフランス代表の象徴的な存在です。
恐らく多少出来が悪かったとしてもグリーズマンを交代させるという気はデシャンには毛頭ないでしょう。
それを感じさせるのがこのポジションの人選です。
ウィセム・アウアーとナビル・ファキルという専任のバックアッパーを召集せず、エムバペ、ラビオ、シッソコと言ったマルチロールで補う算段。
あるいはトップ下を置かずに、グリーズマンを3トップの一角に組み込んだ4-3-3までデシャンの構想にあるかもしれません。
<1番手>
アントワーヌ・グリーズマン
生年月日:1991年3月12日
身長・体重:176cm・73kg
所属クラブ:バルセロナ
キャップ数:89試合35得点
背番号:7
【マルチロール】
ムサ・シッソコ
生年月日:1989年8月16日
身長・体重:187cm・83kg
所属クラブ:トッテナム
キャップ数:67試合2得点
背番号:17
フランス代表ポジション別メンバー⑧センターフォワード
ベンゼマの復帰によって質も量も、全参加国中でトップの水準に達しました。
献身性とポストプレーには長けるものの、単独での局面打開力や得点力には課題を残していたオリビエ・ジルーとの比較で、ベンゼマは得点力やチャンスメーク能力、周りを生かすセンスまで備えた超万能型です。
問題はここ数年高度な連携を見せてきた、ジルー、グリーズマン、エムバペの3人を解体しなければならないことですが、逆に言えばそのジルーがベンチに控えているというのは非常に心強いのです。
3番手にもモナコでゴールを量産したウィサム・ベン=イェデルがおり、裏への抜け出しと野生的なゴールハントという持ち味は、ジルーにもベンゼマにもない武器です。
いずれも30歳を超えたベテランですが、3人体制なら憂いはありません。
有効なオプションとなるのが、ベンゼマとエムバペを最前線にならべる2トップのフォーメーションです。
親善試合で何度か試されたシステムで、エムバペが相手センターバックに直接対峙できるのが特徴。
ハイラインを敷くチームや最終ラインにスピードが欠けるチームにはきわめて有効なシステムです。
<1番手>
カリム・ベンゼマ
生年月日:1987年12月29日
身長・体重:186cm・79kg
所属クラブ:レアル・マドリード
キャップ数:81試合27得点
背番号:19
<2番手>
オリビエ・ジルー
生年月日:1986年9月30日
身長・体重:193cm・90kg
所属クラブ:チェルシー
キャップ数:107試合44得点
背番号:9
<3番手>
ウィサム・ベン・イェデル
生年月日:1990年8月12日
身長・体重:170cm・68kg
所属クラブ:モナコ
キャップ数:12試合2得点
背番号:22
【マルチロール】
キリアン・エムバペ
生年月日:1998年12月20日
身長・体重:178cm・73kg
所属クラブ:パリ・サンジェルマン
キャップ数:42試合16得点
背番号:10
【マルチロール】
キングスレー・コマン
生年月日:1996年6月13日
身長・体重:180cm・76kg
所属クラブ:バイエルン
キャップ数:29試合5得点
背番号:20
今回はユーロ2020に臨むフランス代表メンバーについてお伝えしました。
優勝候補の筆頭という戦前の評価は、ベンゼマの復帰によってますます盤石なものになりました。
優勝以外は失敗
あとは彼らがこのプレッシャーを跳ね返すことができるか、です。
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