本日は本田圭佑のミランとインテルのセリエAの名物であるライバル関係についてお伝えします。共に大都市ミラノを本拠地とするミラノとインテル。赤と黒(ミラン)対青と黒(インテル)の一戦は毎回熱狂に包まれ、世界中からの注目をあつめるセリエA最大のビックイベントとなっています。そして2014年に実現したのは、本田圭佑(ミラン)と長友佑都(インテル)による日本人直接対決です。その結果はどうなったのでしょうか?
そしてミラノとインテルの歴史も振り返ります。強烈なライバル関係を築いてきたミランとインテルの戦いの歴史と選手たちについてお伝えします。本日はミラノ特集です。
本田圭佑ミラン入団!
本田圭佑は2014年1月にミランに入団しました。ブラジルワールドカップの直前で、ロシアのCSKAモスクワとの契約が切れ、幼い頃からの悲願だったイタリアでのプレー、そして名門ミランでのプレーという大きな夢をかなえました。しかも背番号は10番。かつて元オランダ代表のルート・フリットや元ポルトガル代表のマヌエル・ルイ・コスタ、そしてミランとインテルの両方でプレーした経験を持つ元オランダ代表のクラレンス・セードルフなどが身に着けたミランの伝統の背番号です。本田圭佑は偉大な背番号を背負ってプレーすることになりました。ミラン入団以降レギュラークラスの一人としてプレーしてきた本田圭佑。かつての英雄たちが経営不振の影響で次々とチームを去り、セードルフ、インザーギ、ミハイロビッチところころと監督がかわるというミランのチーム事情もあって、なかなか高い評価を得ることができていませんが、現在ミランでの3シーズン目を迎えました。現在は主にトップ下や右サイドの攻撃的なポジションでプレーすることが多くなっています。2016年にはミランからの移籍の噂もありましたが、果たして日本代表のエースの去就はどうなるのでしょうか?
長友佑都インテル入団の経緯
長友佑都は2011年1月にインテルに入団しました。2010年の南アフリカワールドカップで大活躍を披露し、欧州の注目をあつめた長友佑都は2010年の8月にセリエAに昇格したばかりのチェゼーナというクラブにFC東京から移籍しました。加入当初からワールドカップでも見せたような驚異的なスタミナとスピードを披露した長友佑都。そして降格の筆頭候補といわれていたチェゼーナも長友佑都の好調に引っ張られるように調子をあげ、前評判の低さを覆すようなパフォーマンスを見せ付けていました。そしてそんな長友佑都に目をつけたのがインテルです。当時のインテルは前年にポルトガル人の名将、ジョゼ・モウリーニョがチャンピオンズリーグ優勝を置き土産に退団しており、選手のモチベーションの低下が叫ばれていました。そして新たにインテルを率いたスペイン人のラファエル・ベニテス監督はチームを掌握することができず、半年で退団の憂き目に遭いました。そしてそんなインテルの監督に就任したのが、前ミラン監督のレオナルドでした。日本のファンには馴染み深い元ブラジル代表のMFです。レオナルドに率いられ、長友佑都が加入したインテルはわずかではありますが、息を吹き返します。長友佑都は左サイドバックのポジションでプレーしました。前年までのレギュラーだったルーマニア代表DFのクリスティアン・キブがパフォーマンスを大きく落した影響でインテルの左サイドバックに定着した長友佑都は持ち前のアグレッシブさと明るさで、チームのムードメーカ的な存在へと成長しました。
チャンピオンズリーグ出場など貴重な経験を得た長友佑都はその後もインテルのレギュラークラスとして君臨し続けています。長友佑都入団以降は特別なタイトルは獲得できていないインテルですが、戦力は非常に充実した状況をなんとか保っています。
インテルでは5シーズン目に突入!
そして現在インテルでは5シーズン目を迎えています。現在のインテルはロベルト・マンチーニ監督が復帰しており、長友佑都はベンチとスタメンを行ったり来たりしている状況です。DF陣の頭数が充実しているインテルのメンバーの中でなんとかレギュラーポジションを取り戻すのか微妙なところではありますが、一時期の全く出場できない状況から脱し、現在は移籍の噂は沈静化しています。むしろ移籍の噂がたっているのは、長友佑都とポジションを争うダビデ・サントンやダニーロンドン・ダンブロージオ、ファン・ジェススといった選手たちです。

ミラノダービーで日本人対決が実現?
本田圭佑がミランに入団したことで実現したのがミラノダービーでの日本人対決です。ミラノダービーといえば、セリエAでも最もレベルが高く、盛り上がるダービーです。チームの戦力的に劣るローマ勢によるローマ(中田英寿が在籍していました)対ラツィオのローマダービーや、ユベントス対トリノのトリノダービーやユベントスはともかくトリノが決して強いチームとは言えないことなどから、ミラノダービーほどの注目は集めていません。セリエAで唯一世界中の注目を集めるダービーがミラノダービーなのです。
そして初めて実現したミラノダービーでの日本人対決は2014年5月に行われました。このミラノダービーではインテルの長友佑都はフル出場しましたが、ミランの本田圭佑の出場はありませんでした。結果はホームのインテルがアルゼンチン代表FWロドリゴ・パラシオのゴールで1-0で勝利し、因縁のミラノダービーに勝利しました。
ピッチの上で日本人が激突!
そして日本人がピッチの上で激突したミラノダービーが実現したのは2014年11月です。前回はかなわなかった日本人の夢を6ヶ月越しでかなう形となりました。結果は前半に当時のミランの攻撃陣を牽引していたフランス人FWのジェレミー・メネズの得点で、ミランが先制しますが、後半にインテルがナイジェリア人MFジョエル・オビがゴールを決めて伏兵の一発で同点に追いつきドロー。ピッチの上で実現した初めての日本人によるミラノダービーは本田圭佑が後半28分から出場、長友佑都はフル出場を果たしました。過去には中田英寿と中村俊輔の日本人対決がパルマとレッジーナの戦いで実現しましたが、今回の日本人対決はよりレベルの高い舞台で実現しました。日本人にとっては歴史的な瞬間といえるでしょう。ちなみにこのシーズンはミランが10位、インテルが8位というかつて隆盛を誇ったミラノ勢にしてみれば屈辱的なシーズンとなりました。近年はミラノ勢の凋落が叫ばれていますが、ミランとインテル両名門の復活の日はやってくるのでしょうか?
ミランとインテルのその後
ミランは結局このシーズン、調子を取り戻すことができずインザーギ監督が解任され、インテルはシーズン途中にワルテル・マッツァーリ監督が解任されマンチーニ監督が就任するなど混乱をきたしています。
ミランとインテルの補強
ミランとインテルは近年の不調を憂慮して大型の補強に打って出ました。インテルはミランとの争奪戦を制してフランスの若きMFジェフレー・コンドクビアをモナコから獲得、同じポジションでは元ブラジル代表のフェリペ・メロをガラタサライから獲得しました。前線ではマンチェスター・シティからステファン・ヨベティッチと、ヴォルフスブルクからはクロアチア代表のイバン・ペリシッチを獲得しています。最終ラインにはグラナダからコロンビア代表のムリージョと、ブラジル代表のミランダをアトレティコ・マドリーから獲得。名より実をとる大型の補強で周囲を驚かせました・
一方のミランはセビージャからコロンビア代表FWカルロス・バッカを獲得と怪物FWバロテッリを復帰させました。そして中盤ではジェノアからイタリア人MFアンドレア・ベルトラッチを獲得しています。そして最終ラインにはサンプドリアからイタリア人DFのアレッシオ・ロマニョーリを補強し、攻守に一線級をそろえる豪華な陣容となりました。これらの補強により、戦力的にミランとインテルは王者ユベントスにも負けない陣容となりました。

新シーズンのミラン対インテル
共に大型の戦力補強を行って迎えたミランとインテル。本田圭佑が先発出場した今シーズンのミラノダービーはインテルが1-0が勝利しました。シーズン序盤から堅守で上位に踏みとどまってきたインテルが持ち味を発揮して勝利しています。後半8分にカウンターからコロンビア代表MFフレディ・グアリンがボールをもつと、中央に切れ込みながら得意のミドルシュート。インテルはこれが決まり、その後はミランの攻撃を凌いで勝利しています。この試合でミランは本田圭佑は先発出場するも、インテルの長友佑都には最後まで出番がありませでした。
本田圭佑はクラブOBから批判が
ミランで波に乗り切れない日々を送っている本田圭佑ですが、日本代表のエースが入団する当初からミランのOBからは本田圭佑はミランのレベルにないと批判を受けてきました。その急先鋒に立っているのが、元キャプテンのパオロ・マルディーニや元10番のズボニミール・ボバンなどです。彼らは現在の弱体化してしまったミランであれば少なからず貢献することはできても、過去の超一流選手ばかりが揃っていたミランでは加わることすらできないとレフティのアタッカーを断罪しました。いまだに彼らを納得させられるような活躍ができていない本田圭佑ですが、今後チームを牽引するような輝きを披露することはできるのでしょうか?特に昨シーズン序盤のようなゴールラッシュを披露することができればミランでの未来も明るくなるのでしょうが。昨今は移籍の噂が根強く残っていますが、果たして・・・
長友佑都は一定の評価を
一方の長友佑都はインテルで一定の評価を得ています。移籍してきてすぐに人懐こさと明るさ、努力とひたむきさでチームのアイドル的存在になった長友佑都は元キャプテンで元アルゼンチン代表DFのハビエル・サネッティなどが「お辞儀ポーズ」を披露するなどあっという間にチームに溶け込みました。クロスや戦術的なクオリティは過去の偉大なサイドバックには及びませんが、それでも十分に納得できるレベルにあるというのが、インテル番記者の長友佑都に対する評価です。監督がマッツァーリからマンチーニに変わってからは出場機会が減少してしましまいましたが、先日のトリノ戦で相手のオフェンスのキーマンであるブラジル人ブルーノ・ペレスやローマのウインガーであるエジプト代表FWモハメド・サラーを完全に封じ込めるディフェンスを披露し、賞賛を浴びました。そしてこの活躍にマンチーニも長友佑都の評価を見直し、最近はレギュラークラスとして安定した活躍を続けています。今夏には移籍の噂が飛び交っていましたが。この活躍により噂は完全に沈静化しており、契約延長は間近といわれています。ちなみにインテルは現在リーグ戦で2位の好成績を収めています。
過去のミラン対インテル名勝負
ここまで日本代表の二人にフォーカスしてミラン対インテルの試合をお伝えしてきましたが、これからは両チームのファンにとってはまだまだ記憶に新しいであろう過去の激戦についてお伝えしていきます。恐らくミラン対インテルの歴史の中で最も大きな話題になり、両チームの間に遺恨を残したのは2004-2005シーズンのチャンピオンズリーグ準々決勝で実現したミラノダービーでしょう。インテルは序盤からミランを攻め立てますが、なかなかゴールできず、サポーターは徐々にフラストレーションを溜め込んでいきます。そして前半にコーナーキックから元アルゼンチン代表のエステバン・カンビアッソがヘディングでゴールを奪ったかに見えましたが、主審はカンビアッソのファールをとり、このゴールを取り消しました。また、味方が相手GKに接触してもいたようです。この判定に納得がいかないインテルファンは発炎筒をピッチの投げ込み始めました。そして、それがミランの元ブラジル代表GKジーダの肩口に直撃!ジーダは倒れこみました。結局ジーダは交代となり、試合は再開されましたがその後もインテルファンからの発炎筒投げ込みはやまず、試合は中止となりました。スコアはミランが2-0で勝利し、準決勝に駒を進めています。ミランとインテルの強烈なライバル関係が伺える試合となりました。ちなみにミランはこのまま決勝まで進みますが、決勝でイングランドのリバプールに3-0から逆転負けするというチャンピオンズリーグの決勝の歴史に残る敗戦を喫しました。
欧州の実績ではミランはイタリア随一
イタリアにはチャンピオンズリーグを獲得したチームがミラン、インテルの他にユベントスがいますが、チャンピオンズリーグの実績ではミランが7回優勝と対談を圧倒する成績を残しています。ユベントスが2回、インテルが3回と、イタリアのライバルたちを大きく引き離す実績をミランは持っているのです。昨シーズンはユベントスが優勝まであと一歩のところまでたどり着きましたが、決勝ででスペインのバルセロナに敗れてしまいました。今シーズンはミランもインテルもチャンピオンズリーグに出場しません。現実的に優勝の可能性がありそうなのはユベントスだけですが、そのユベントスもベスト16でバイエルンという優勝候補筆頭と戦うことになってしまいました。果たしてユベントスは最大の難局を乗り切ることはできるのでしょうか?
総括~ミラン対インテル~
本日はセリエA名物である本田圭佑のミランと、インテルとのライバル関係についてお伝えしました。同じ街のライバル同士の戦いはやはり凄まじい熱狂を誇ります。これからもミラン対インテルの一戦には本田圭佑と長友佑都の日本人対決がお決まりになってもらえればよいですね。そのためには共に活躍し、チームに残留しなければなりません。果たしてこれからもミラノダービーで日本人対決をみることは出来るのでしょうか?二人の活躍に期待しましょう!本日はミラン対インテルのライバル関係についてお伝えしました★☆
そして下のリンクには本田圭佑の目に関していろいろな噂をまとめています。一説にはもう完治しない、ほとんど見えていないなどという噂もあり、キャリアにも影響を与えると言われています、この記事を読めばその詳細をしることが出来ます。

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