レアルマドリードが史上初のcl連覇に向けて大きく前進しました。
苦戦が予想されたアトレティコとの準決勝第一戦を3-0で勝利するという最高の結果を手にしたからです。
ジダン監督率いるレアルマドリードは精神的な強さも身につけ、前進し続けています。
しかし…
黙っていられないのはアトレティコも同じです…
リーガ・エスパニョーラで3位に位置するアトレティコにとって獲得できる最も現実的なタイトルはclだけとなっているからです。
しかも、第二戦はアトレティコのホームであるビセンテ・カルデロン。
アトレティコはホームでの戦いを今シーズン最高のモチベーションをもって臨むことになるでしょう。
土壇場に追いこまれたときのシメオネのチームは時に信じられない力を発揮します…
経験とタレント力のレアルマドリードか、それとも執念とパワーのアトレティコか…
本日はレアルマドリードとアトレティコのclのスタメン予想をお伝えしましょう!
なぜ、レアルマドリードはアトレティコを完膚なきまでに粉砕したか?
5月3日に行われたcl準決勝のレアルマドリード対アトレティコ。
この試合は戦力の拮抗が予想されましたが、信じられない結果となりました。
レアルマドリードがホームでアトレティコを3-0で破ったのです。
アトレティコの高い守備力、そしてclでの勝負強さを考慮すると、レアルマドリードが3点も挙げたのは信じがたい結果でした。
こちらがレアルマドリード対アトレティコのcl第一戦のスタメンです!
〈レアルマドリードスタメン〉
GK:ナバス
DF:セルヒオ・ラモス、ヴァラン、カルバハル、マルセロ
MF:カゼミーロ、モドリッチ、クロース
FW:イスコ、クリスティアーノ・ロナウド、ベンゼマ
〈アトレティコマドリードスタメン〉
GK:オブラク
DF:ルカ・エルナンデス、ゴディン、サビッチ、フェリペ・ルイス
MF:ガビ、コケ、サウール、カラスコ
FW:グリーズマン、ガメイロ
4月にリーガ・エスパニョーラでの試合でアトレティコと対戦したときには1-1での痛み分けとなっており、再三攻め立てていたレアルマドリードはたった1点しかあげることができなかったのです。
しかもレアルマドリードは直前のバルセロナとのクラシコでホームで敗れたことで精神的に大きなダメージを追っていました。
それでも、レアルマドリードがclでアトレティコ相手に素晴らしい結果を残したのは、あの男の功績が大きく働いています…
レアルマドリードがアトレティコを攻略した理由!
「あの男」とは、レアルマドリードの監督ジネディーヌ・ジダンです。
ジダンはGKケイラー・ナバス、DFセルヒオ・ラモス、マルセロ、ダニエル・カルバハル、MFカゼミーロ、ルカ・モドリッチ、FWカリム・ベンセマ、クリスティアーノ・ロナウドを絶対的なスタメンとして扱いながらも、リーガ・エスパニョーラでの試合ではMFマテオ・コバチッチ、ハメス・ロドリゲス、ルーカス・バスケス、マルコ・アセンシオ、イスコ、FWアルバロ・モラタなどにも適切にスタメンでチャンスを与えています。
そのおかげで、ロナウドやベンゼマ、カゼミーロなどが良好なコンディションを保てるようになりました。
その成果が出たのは準々決勝でのバイエルン戦で、レアルマドリードはこの難敵相手にコンディションの良さを見せ付けていました。
アトレティコとの対戦でも、スタメン選手達のコンディションには雲泥の差がありました。
レアルマドリードのエース・ロナウドがハットトリックを決めたのに対して、アトレティコのエースであるアントワーヌ・グリーズマンは明らかに身体を重そうにしていました。
ジダンはスタメンとベンチ選手の垣根を低くし、健全なレギュラー争いをレアルマドリードというチームに持ち込んでいます。
ベンチに座っている選手からの不満の声がほとんどなく、試合に出れば高いモチベーションで臨んでいます。

特にアセンシオは21歳の若さながら、いまやレアルマドリードでスタメンを奪い取りそうな勢いを見せています。
clではロナウドが出色の出来を見せていますが、シーズン全体を通せばそれこそヒーローが日替わりで誕生する好循環となっています。
明らかに今シーズンは調子が悪いウェールズ代表ガレス・ベイルの起用法だけがジダンの頭を悩ませていますが、幸か不幸かベイルは頻繁に怪我で離脱したこともあり、好調のバスケスやイスコ、アセンシオにスタメンの機会がまわってくる機会が増えました。
ベイルのスタメン起用はペレス会長の強権で従わざるを得ませんが、ひとまずはアトレティコとのcl第二戦では怪我によりスタメン起用の可能性はほぼ0といっていいでしょう。
一方でシメオネのアトレティコはただでさえ、ハードワークを基調にしたカウンターサッカーを標榜していることもあり、シーズン終盤に差し掛かって、明らかにスタメンのメンバー達に疲労が色濃くなっています。
レアルマドリードとの試合で崩壊したのは、シメオネ・アトレティコの象徴であるディフェンス。
スタメンが完全に固定されているゴディンやサビッチ、ガビ、コケはほぼ出ずっぱりで、大きくコンディションが低下しています。
本来ロナウド封じを命じられるはずだった、右サイドバックのファンフランも直前で怪我に倒れ、レアルマドリードとcl決戦では門外漢のルカにこのポジションを託さなければなりませんでした。
しかも現在のアトレティコにはスタメンメンバーを支える有能がバックアッパーが不在になっています。
唯一スタメンメンバーで元気なのがフェリペですが、この男だけではレアルマドリードの攻撃陣を封じ込めるのは不可能です。
もちろん、アトレティコがclでレアルマドリードに負けたのには、他にも理由があります…
いかにして、ジダンはレアルマドリードを掌握したか?
クラシコでの敗戦を引きずるかに思えたレアルマドリードが、見事アトレティコとのcl決戦での大勝に導いたのは、ジダンの人身掌握が功を奏したからです。
試合終了土壇場の失点でバルセロナに敗戦を喫したレアルマドリードでしたが、ジダンに率いられるようになったチームは非常に切り替えがうまく、敗戦を引きずらない精神的に強いチームになっています。
恐らくこれはジダンの現役時代の経験が生きているのでしょう。
パリサンジェルマンに大敗してからのバルセロナや、レアルマドリードにホームで敗れてからのバイエルンが途端に調子を落としたのは、偶然ではないでしょう。
とにかくジダンは選手のコントロールがうまいのです。
クリスティアーノロナウドは毎試合のようにスタメンとして試合にでることを希望していましたが、ジダンが監督になってからはベンチスタートを受け入れるようになりました。
そして、レアルマドリードのclでの躍進に貢献しているのです。
それでは、対するアトレティコはclでレアルマドリードから逆転の芽はあるのでしょうか?
いかにして、アトレティコはレアルマドリードを逆転するか?
限りなくclからの敗退に近づいているアトレティコ。
clで抜群の強さを示しているレアルマドリードから3点差を逆転するのは、いかにアトレティコであっても難しいタスクです。
おそらく、ジダンは守備的なスタメンを組んで、カウンターを狙いながらアトレティコから決定的なゴールを奪おうと考えているでしょう。
当然カウンターからの失点のリスクはありますが、それでも今のアトレティコはそのリスクを背負ってまで点を取りに行く必要があります。
これまで、レアルマドリード戦のスタメンを中心に4-4-2がスタンダードなフォーメーションをとっていたアトレティコですが、clでの第二戦はマイナーチェンジを施すのではないでしょうか?
それでは、アトレティコはレアルマドリードでどのようなスタメンを組むのでしょうか?
そのヒントは何を隠そう、そのレアルマドリードとの戦いにありました。
ただし、それは第一戦のことではありません…
昨シーズンのcl決勝の舞台での戦いにヒントがありました…
アトレティコが急造スタメンを採用する理由!
アトレティコはレアルマドリードとのcl決勝の後半で、珍しく4-3-3を採用しました。
前半にセルヒオ・ラモスのゴールで先制されていたアトレティコにとって、後半でのゴールが必要不可欠だったからです。
アンカーにキャプテンのガビを置き、その前方にコケとサウールを、そして左にカラスコ、右にグリーズマン、そして中央にフェルナンド・トーレスが置かれました。
このフォーメーションで、アトレティコはレアルマドリードの守備を苦しめることに成功。カラスコのゴールで、cl優勝に一時手がかかりました。
今回の第二戦でもシメオネが逆転を期すべくこの4-3-3を採用する可能性は多いにあるでしょう。
cl第二戦スタメン予想!アトレティコ編!
それではclでアトレティコのレアルマドリード戦スタメンはどのようになるのでしょうか?
最終ラインは第一戦のスタメンがそのまま採用されるでしょう。
右サイドバックには唯一専門家が不在ですが、ここはもっとも堅実なルカに任せるしかないでしょう。
ファンフランもヴルサリコも怪我により欠場と言われています。

アンカーにはガビが当確。
その前方をコケ、サウールが固めて中盤を形成するのではないでしょうか。
3トップは右がグリーズマンで不動、左は昨シーズンのcl決勝でゴールを決めたカラスコに期待が集まります。
中央はフェルナンド・トーレスではなくガメイロがベターでしょう。
右のグリーズマンと入れ替わることで、レアルマドリードの守備陣を混乱に陥れられるかもしれません。
司令塔のコケもより前方でのプレーが可能になり、決定的なシーンを演出することができるかもしれません。コケは第一戦でもあわやゴールとなるスルーパスをガメイロに供給しています。
こちらがレアルマドリードとの第二戦でのアトレティコのスタメン予想です!
〈アトレティコスタメン予想〉
GK:オブラク
DF:ルカ・エルナンデス、ゴディン、サビッチ、フェリペ・ルイス
MF:ガビ、コケ、サウール
FW:グリーズマン、カラスコ、ガメイロ
こちらがcl第二戦のアトレティコのスタメン予想です。
それではレアルマドリードはどのようなスタメンでアトレティコとの第二戦を戦うのでしょうか?
cl第二戦スタメン予想!レアルマドリード編!
レアルマドリードのアクシデントはアトレティコとの第一戦でカルバハルが負傷したこと。
今シーズンのカルバハルはクリスティアーノロナウドに幾度となくチャンスを供給していました。
守備面でも非常に堅実で、いまや世界最高の右サイドバックの一人と評価されています。
カルバハルは第二戦にも間に合わないと言われており、恐らくcl決勝もアウトだと言われています。
それでは、レアルマドリードはこのアトレティコとのcl決戦でどのようなスタメンを送り出すのでしょうか?
〈レアルマドリードスタメン予想〉
GK:ナバス
DF:セルヒオ・ラモス、ヴァラン、ナチョ、マルセロ
MF:カゼミーロ、モドリッチ、クロース
FW:バスケス、クリスティアーノロナウド、ベンゼマ
こちらが筆者予想のレアルマドリードのスタメンです。
カルバハルの代役はダニーロではなくナチョ。
3-0で有利の状況では、攻撃面に持ち味のあるダニーロよりも堅実なナチョの方が適任でしょう。
現にジダンはカルバハルが負傷した後にナチョをピッチに送り出しています。
今シーズンは12人目のスタメンと言ってもいいほどの活躍を見せてきたナチョは、今やレアルマドリードの守備陣でもっとも信頼できる選手の一人です。
ベイルの欠場が濃厚な右サイドは攻守に貢献度の高いバスケスがスタメンに抜擢されそうです。
好調イスコは後半から投入する方が効果的かもしれません。
筆者が密かに期待しているのが、コバチッチのスタメン起用。
基本的にはクロアチア代表の先輩であるモドリッチのバックアッパーという立場のコバチッチですが、このアトレティコ戦ではコバチッチの縦方向に持ち上がるダイナミズムが生きるのではないのではないでしょうか?
まだインテリジェンスでモドリッチに劣るコバチッチですが、今シーズンはアンカーも務めるほど守備力や献身性も向上させており、非常に期待の持てるメンバーです。
基本的には重要な試合のスタメンにはモドリッチを送り込むことが多いですが、このアトレティコ戦では、思い切ってコバチッチをスタメン起用する勇気を、ジダン監督には見せて欲しいものです。
今回はレアルマドリード対アトレティコのclのスタメン予想をお伝えしました。
そして、下のリンクでは2016-2017シーズンのレアルマドリードのスタメンとフォーメーションを紹介しています。この記事を読めば、レアルマドリードがどのような戦い方を採用しているのか知ることができるでしょう。

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