2018-19シーズン、レアルマドリードはいかなるフォーメーションで戦うのか?

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レアルマドリードにとっては、変革の年となる2018-19シーズンが開幕しました。

ジネディーヌ・ジダン監督と、クリスティアーノ・ロナウドというベンチの中とピッチの上の2つの中心を失ったレアルマドリードは、2018-19シーズンを…

どのようなフォーメーションで戦うのでしょうか?

今回は2019年レアルマドリードのフォーメーションをお伝えします。

この記事を読めば、2018-19シーズンのレアルマドリードがどのような戦い方をするのか知ることができるはずです。

大きな“喪失”がチームを救う理由…

2018年の夏、レアルマドリードに2つの激震が走りました。

ひとつはジネディーヌ・ジダンの電撃退任。

もうひとつはクリスティアーノ・ロナウドの退団です。

ただし、後者に関してはレアルマドリードというチームにとって想定の範囲内でした。

クリスティアーノ・ロナウドはピッチ内での問題はともかくとして、フロレンティーノ・ペレス会長との関係性が完全に破綻していたからです。

一方でペレス会長はジダン監督にはこれからもレアルマドリードの監督でい続けて欲しいと考えていました。

しかし、2017-18シーズンのチャンピオンズリーグを制すると、

『気持ちが切れた』

と退任する意向を表明しました。

その後、レアルマドリードは新たにフレン・ロペテギをチームの監督に迎え入れました。

記憶にある方もすくなくないと思いますが、ロシアワールドカップの開幕を直前に控えたスペイン代表監督の座を解任された男です。

就任前後はとてつもない批判と混乱に包まれたレアルマドリードとロペテギ。

しかしその混沌とは裏腹に、2018-19シーズンが始まってからというもの、新政権の船出は非常に落ち着いています。

ジダンとクリスティアーノ・ロナウドという2つの“核”を失ったものの、それを組織力と個々の関係性でフォローするという極めてコレクティブな手法で、です。

例えば、クリスティアーノ・ロナウドが退団したことによる得点力の低下は、カリム・ベンゼマとギャレス・ベイルが補填しているし、ジダン監督時代のBBC頼みの色は消えつつあり、これまで余剰戦力と言われたメンバーが伸び伸びとプレーしています。

それでは、始まったばかりの2018-19シーズンをレアルマドリードはどのようなフォーメーションで戦うのでしょうか?

2018-19シーズンレアルマドリードフォーメーション①4-3-3

2019年レアルマドリードのフォーメーションは、この4-3-3をメインとして採用するのはほぼ間違いなさそうです。

2013-14シーズンから続く、レアルマドリードの基本フォーメーションであり、ロペテギがスペイン代表の監督だった時代にも、最も重用したフォーメーションです。

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この4-3-3のフォーメーションは、ポゼッションサッカーを実現するのに長けたシステムといえます。

ビルドアップへの貢献度が高いセンターバック(セルヒオ・ラモス)、ボールタッチが多く上下動を繰り返せ両サイドバック(ダニエル・カルバハル、マルセロ)、組み立てのセンスに長けた司令塔(トニ・クロース、ルカ・モドリッチ)、そしてポストプレーが巧みなセンターフォワード(カリム・ベンゼマ)…

そう、もともとレアルマドリードはポゼッションサッカー(ボールを支配するサッカー)を実現するのに適したメンバーを揃えていたのです。

ポゼッションサッカーといおえば、レアルマドリードにとっては永遠のライバルとなるバルセロナのお家芸ですが、今ではすっかり首都のチームのスタイルとなりつつあるのです。

クリスティアーノ・ロナウドが退団したことによってカウンターに頼る頻度が減り、その分ボールを支配する時間が長くなっています。

ジダン監督時代のレアルマドリードもポゼッションに固執しなかったことはないですが、そのポゼッションは最終的にクリスティアーノ・ロナウドにめがけてラストパスを送り込む以外の明確な終着点を擁していなかったし、何よりもチームがそうしないのであれば、怒鳴り散らす元背番号7の姿がありました。

ジダンに比べてカリスマ性で劣る分、戦術面に明るいロペテギは、ポゼッションスタイルこそが現在のレアルマドリードに適合するスタイルで、フォーメーションは4-3-3が適切だと信じているようです。

そしてこのフォーメーションは、今のところは高い機能性を示しています。

ジダンの退団で選手が活きる理由!

2018-19シーズンのレアルマドリードで特に水を得た魚のように、機能を発揮しているのがこれまで、やや地味な存在だったダニ・セバージョスです。

2017年の夏にベティスからレアルマドリードに加入しましたが、ライバルのバルセロナも獲得を狙っていると噂され、ライバルに奪われないために獲得したといわれおり、その戦力的な必要性は低いのではないかと、一部のレアルマドリードサポーターからは揶揄されてきました。

ジダン政権下ではピッチに立つ機械がほとんどなく、本人が意欲をしめしていたロシアワールドカップへの出場も結局は叶いませんでした。

しかし、2018-19シーズンは、ロペテギの指導を受けながら、出場機会を掴んでいます。

テクニカルな攻撃的MFで、4-3-3のフォーメーションでは右のインサイドハーフを務めながら、ボール回しを円滑にする役割を負いながら、前線にチャンスを供給しています。

ルカ・モドリッチがロシアワールドカップで7月中旬まで代表で戦っていたこと、そして契約の問題でレアルマドリードと揉めていたことも、彼にとっては追い風となりました。

そして、2018-19シーズンのレアルマドリードで最も印象的な活躍を見せているのが、ギャレス・ベイルです…

いかにしてベイルは自身を取り戻したか?

ベイルはジダン監督の下で出番を失いかけていました。

そもそも、怪我がちな体質を改善することができず、ルーカス・バスケスやイスコといった選手からポジションを奪われかけていたほどです。

ジダン監督も短い時間の中で役割を完遂した彼らのようなアタッカーを重要視し、2016-17、2017-18シーズンという2つのチャンピオンズリーグの決勝で、ベイルをベンチに置く決断をしました(2017-18シーズンではベイルは2ゴールの活躍でレアルマドリードを優勝に導いた)。

この扱いに腹を立てていたといわれていたベイルは2018-19シーズン開幕前にはレアルマドリードからの退団間違いなしと言われ、具体的にマンチェスター・ユナイテッドから具体的な接触がありました。

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しかし、ジダンの退団を受け、何よりもペレス会長の懇願もあり、レアルマドリード残留を決断したのです。

宿敵がいなくなったベイルは文字通り躍動し、ゴールにアシストにと、決定的な働きを連発しています。

ポゼッションスタイルは必ずしも彼にとって得意なスタイルではありませんが、崩しからフィニッシュへと移行する最終局面を全面的に担えることについて、本人は満足している様子で、守備の時間が短い点も気に入っているようです。

フォーメーション云々ではなく、精神的な充実がベイルの躍動を助けているようです。

しかし2018-19シーズンはまだ始まったばかりで、シーズンが深まれば深まるほど、多くの困難がチームに押し寄せます。

そのためにレアルマドリードはいくつかのフォーメーションを容易しておかなかればならないでしょう。

2018-19シーズンレアルマドリードフォーメーション②4-4-2

2019年レアルマドリードのフォーメーションの中でも、このシステムは必ず試しておかなければなりません。

4-3-3のフォーメーションではミッドフォールドの底(アンカー)のポジションには、カゼミーロが起用されることが多く、このブラジル代表をクロアチア代表のマテオ・コバチッチがバックアップしていました。

しかし、そのコバチッチは2018年夏にレアルマドリードから退団したのです。

現在は控えが若いマルコス・ジョレンテのみとなっています。

しかし、そのマルコス・ジョレンテに計算がたちづらく、2018-19シーズン開幕前には再びレンタルに出されようとしていました。

つまり、実質的にはカゼミーロのバックアッパーは不在ともいえ、この男に休息を与えるためにもアンカーをおかない4-4-2のフォーメーションの確率が必要になります。

カゼミーロの負担が大きい守備面のタスクを4人で形成される中盤全員で分担することができる点にこの4-4-2のフォーメーションの利点があります。

右からルーカス・バスケス、ルカ・モドリッチ、トニ・クロース、マルコ・アセンシオと並べるのがベターな人選になりそう。

ベイルは4-4-2の右サイドーハーフではやや使いづらい印象です。

守備の負担が大きく、攻撃面で本領が発揮できない恐れがあり、あくまでこのフォーメーションでは2トップの一角として起用が前提になるのではないでしょうか?

さて、今回は2019年レアルマドリードのフォーメーションについてお伝えしました。

戦術に明るいロペテギだけに、今回紹介した2つのフォーメーションだけでなく、また別のシステムの導入を図ってくるかもしれません。

実際にロペテギは、スペイン代表の監督時代に4つのフォーメーションを使い分けていました。

例えば、3-5-2や3-4-3といったようなリーガ・エスパニョーラでは珍しいフォーメーションも、採用の可能性があります。

開幕前はカリスマ性に欠けるといわれた指揮官ですが、早くも自分のカラーと強みを発揮し始めています。

問題はこの調子をいつまで持続できるか、ということになります。

そして、下のリンクではレアルマドリードにとっては天敵とも言えるヨーロッパの覇権を争うライバル、ユベントスについて紹介しています。

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イタリア国内で敵なしのユベントスが狙っているのは、レアルマドリードをヨーロッパの王座から引きずり下ろすことです…

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