日本代表監督・森保一はどんなチームを作り上げるのか?

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2018年9月7日、いよいよ新生サッカー日本代表が新たな船出を迎えます。

新チームを率いるのは森保一です。

2020年の東京オリンピック、2022年のカタールワールドカップという、日本代表史上最も重要な4年間を、JFA(日本サッカー協会)は…

森保一に託す決断をしました。

森保一は日本代表監督とオリンピック(U-23)のチームを兼任することになります。

果たしてこの知将は、日本代表監督にふさわしいのでしょうか?

そして、どのようなチームを作り上げようとしているのでしょうか?

今回は森保一の未来についてお伝えします。

新生日本代表メンバー発表!いかなるチームで初陣を戦うのか?

JFAは8月30日、インドネシアのジャカルタで日本代表メンバー23人を発表しました。

こちらがその日本代表メンバーです。

[GK]
東口順昭(ガンバ大阪)
権田修一(サガン鳥栖)
シュミット・ダニエル(ベガルタ仙台)

[DF]
槙野智章(浦和レッズ)
佐々木翔(サンフレッチェ広島)
車屋紳太郎(川崎フロンターレ)
遠藤航(シント・トロイデン)
室屋成(FC東京)
植田直通(サークル・ブルッヘ)
三浦弦太(ガンバ大阪)
冨安健洋(シント・トロイデン)※

[MF]
青山敏弘(サンフレッチェ広島)
天野純(横浜FM)
守田英正(川崎F)
伊東純也(柏レイソル)
中島翔哉(ポルティモネンセ)
南野拓実(RBザルツブルク)
三竿健斗(鹿島アントラーズ)
伊藤達哉(ハンブルガー)
堂安律(フローニンヘン)

[FW]
小林悠(川崎フロンターレ)
杉本健勇(セレッソ大阪)
浅野拓磨(ハノーファー)

すでに山口蛍と大島僚太のチームからの離脱が決まっており、新たに天野純、守田英正が初招集を受けています。

既にこのメンバー構成から、森保一監督が作り上げる日本代表がぼんやりと見えつつあります …

森保一は日本代表でどんなチームを作るのか?

森保一が召集した23人のメンバーの傾向は大まかに説明すると2つあります。

  • センターバックの頭数の多さ
  • 純粋な攻撃的ミッドフィルダーの不在

この2つの傾向から読み取れるのは、森保一は日本代表で3-4-2-1のフォーメーションを敷く可能性が高いということです。

すでにこの新システムに関しては採用を本人がほのめかしています。

私が長くやってきた形でもあるので、基本的にはベースとして持っておきたいというのはある

もちろんフォーメーションを柔軟に変えていく可能性も示唆していますが、まず初戦のメンバー構成から推察するには、3-4-2-1の採用が濃厚となっています。

従来の4-3-3よりもセンターバックの頭数が多いのは、3人のセンターバックを同時起用するためです。

また、純粋な攻撃的ミッドフィルダー(いわゆるトップ下)のメンバーを招集しなかったのも、森保一監督の特徴的な人選です。

サイドに人数をかけて攻略するのは森保一の主要なスタイルですが、ほとんど中央のゾーンに常駐するタイプの攻撃的ミッドフィルダーは、やや新監督の戦術と相性が悪くなっています。

そのため、例えば香川真司のようなタイプは、日本代表のメンバーとして呼ばれる公算が低くなります。

そして、彼らベテランのメンバーにいかに対処するかは、森保一が日本代表監督として最も頭を悩ませることになるでしょう。

ベテランの排除は、日本代表発展の最大の障害となるか?

ロシアワールドカップでの日本代表は、平均年齢が28.26歳という超高齢チームでした。

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当然、森保一が日本代表監督として真っ先に取り組まなければならないのが、世代交代となります。

2020年の東京オリンピックの監督も兼任することは、日本代表の世代交代においてはポジティブに働く可能性が高くなります。

U-23で戦術を吸収した選手を、そのままA代表でも活用できるのです。

もちろん、母国開催のオリンピックというかけがえのない経験を詰めるのも、若手にとってはポジティブです。

実際に森保一は9月の親善試合に富安健洋や堂安律といった東京オリンピック世代を飛び級でA代表に招集しています。

問題はベテランが黙っているかどうかですが、ここは森保一の監督としての腕の見せ所となりそうです…

確かなコミュニーション力は選手との衝突を防ぐか?

ロシアワールドカップ直前でヴァヒド・ハリルホジッチが解任された理由は、ベテランメンバーとの軋轢だと言われています。

そのベテランメンバーとは本田圭佑や岡崎慎司の名前が挙がっています。

もちろん真実はわかりませんが、彼らが日本代表に値するパフォーマンスを見せておらず、ハリルホジッチ政権下でメンバー外が続いていたのも確かです。

森保一は、サンフレッチェ広島時代に同じような経験をしています。

重鎮の佐藤寿人と森崎和幸のベンチ行きを命じています。

加齢の影響で彼らの衰えは確実に進行しつつありましたが、それでもチームにとって必要な存在であり、何よりもチームの功労者としてサポーターからの支持は非常に高かったのです。

主力をJリーグのビッグクラブに引き抜かれるケースが多かったサンフレッチェのサポーターにとって、彼らのような古株は深く愛されたのです。

それでも森保一はプロの監督として、彼らのベンチ行きを命じました。

森保一は、佐藤寿人や森崎和幸にやった同じことを日本代表のベテランメンバーにも行わなければなりません。

川島永嗣、槙野智章、長友佑都、香川真司らに、です。

ハリルホジッチはあまりにも乱暴に世代交代を推し進めようとしたため、選手からの反発もあったし、サポーターからの支持は必ずしも高くなかったのです。

森保一はコミュニケーションを重ねながら世代交代を進めていくことになります。

自身の戦術を浸透させるのも、森保一日本代表監督の重要な仕事の一つです。

なぜ、森保一は“教え子”を重用するのか?

日本代表に限らず、世界中の代表監督にとって戦術を浸透させるのは非常に頭を悩ませる問題です。

クラブチームとは異なり、練習時間が少ない上に断続的なので選手たちが相互理解しあう時間が非常に短くなっているのです。

もちろん森保一にとっても例外ではありません。

そこで、森保一はある方法で、組織の熟成を図ろうとしています。

それは、教え子たちを日本代表に招集することです。

9月の親善試合に向けて森保一は3人の教え子たちを招集しました。

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その教え子たちはサンフレッチェ広島で指導した教え子たちです。

佐々木翔

青山敏弘

浅野拓磨

の3人です。

ディフェンダー、ミッドフィルダー、フォワードの各ゾーンに1人ずつ教え子を招集し、彼らを軸に自身の戦術を浸透させようとしているようです。

浅野以外は年齢的に若くなく(佐々木翔が28歳、青山敏弘が32歳)、長期的な戦力としては見込むことができません。

しかし、短期のスパンでは基本的な約束事と方針をチームに示し、“後継者”にスムーズにバトンを渡す手助けになるはずです。

青山はともかく、佐々木や浅野はあるいは2022年のカタールワールドカップで中心的な役割を担うことになるかもしれません。

もちろん、中心的な役割とは“王様”の役割を担うことではありません。

“王様”の排除がチームを成功へと導く理由

岡田武史やアルベルト・ザッケローニとっいった歴代日本代表監督がこだわった本田圭佑のような王様タイプは、許さない方針です。

1人の王様を祀り上げるスタイルは明らかに時代の流れと逆行します。

リオネル・メッシを擁したアルゼンチン、ネイマールのブラジル、クリスティアーノ・ロナウドのポルトガルはあっさりとワールドカップで敗退し、一つの時代の終焉を予感させたし、逆にロシアの地で躍進したのはフランスやクロアチア、イングランドといった全体の利益を追求することに余念がないチームでした。

9月の親善試合に招集したメンバーにも、いわゆるカリスマはいません。

むしろ小粒とも言える陣容で、2006年頃-あるいは日本代表が最も世間から注目されていた時代に比べると、明らかに地味なメンバー構成となっています。

このような状況は森保一監督自身が率いたサンフレッチェ広島を思い起こさせます。

日本代表に定着していたのは、佐藤寿人くらいで、その佐藤寿人にしても日本代表での活躍はやや散発でした。

もちろん時間の経過と共に、スターと持て囃されるメンバーが出てくるかもしれません。

中島翔哉や堂安律はワールドカップ落選を経験したことで明らかに待望論が強まったし、久保建英はその期待値と伸び代を考えればいつ日本代表に招集されてもおかしくないのです。

そんな時に森保一が監督としてどうやってチームの手綱を握るのでしょうか?

筆者は、森保一にはその資質があるように見えます。

今回は森保一日本代表監督の資質についてお伝えしました。

そして、下のリンクでは新生日本代表メンバーを紹介しています。

チリ、コスタリカとの親善試合に臨む日本代表。

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どのようなメンバーが新政権の初陣でピッチに立つのでしょうか?

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