楽天がバルセロナのユニフォームの胸ロゴに選ばれたというニュー スを聞いた時、あまりにも違和感を感じてしまいました。
それは何も楽天のロゴがバルセロナの胸に刻まれるというデザイン的な違和感だけではありません…
私が感じている違和感は…
なぜ楽天がバルセロナのユニフォームの胸スポンサーに選ばれたか、ということです。
楽天は日本が誇るネットショッピングモールの会社であり、 最近ではクレジットカードや銀行、保険まで取り扱うなど、 金融の方面にも手を広げてきました。
サッカーにおいてはJリーグのヴィッセル神戸のスポンサーを務めるなど、スポーツとの関わりも深くなっています。
その楽天が、 サッカークラブとして世界でもトップクラスの価値を持つバルセロ ナとスポンサー契約を結んだのには、 どのような背景があったのでしょうか?
あなたはこの記事を読も終わった時、 もしかしたらバルセロナに対する見方が変わってしまうかもし れません…
なぜ、バルセロナのユニフォームスポンサーは人々を驚かせたか?
2016年11月16日、バルセロナがユニフォームの胸ロゴ、すなわちメインスポンサーとして、日本のインターネット企業の楽天と契約したことを発表したことが話題になりました。
2017-2018シーズンからバルセロナのユニフォームの胸に「rakuten」のロゴが刻まれます。
このニュースは「震源地」のスペインや日本のみならず、世界中に衝撃を与えたのです。
バルセロナのユニフォームに関しては2016-2017シーズンを持ってして、カタール・エアラインとの契約が切れることから、にわかに注目を集めていました。
次はどこの金満企業がバルセロナのユニフォームのメインスポンサーに選ばれるのか、と。
楽天がバルセロナのメインスポンサー争いの穴馬だった理由!
そして、この日、楽天が晴れてバルセロナのユニフォームの胸ロゴにその社名を刻むことが発表されました。
ルイス・エンリケ監督率いるトップチームの不振が心配される状況下で、財政面では実に景気の良い話が飛び込んできました。
なぜ、バルセロナのユニフォームに楽天がメインスポンサーとして指名されたことが人々の驚きを誘ったかというと、バルセロナのメインスポンサーには中国の「アリババ」やアメリカの「アマゾン」が選ばれるのではないかと予想されていたからです。
「アリババ」はサッカーバブルが上げ止まることを知らず大企業がサッカービジネスに次々と資本を投入しており、オイルマネーの次はいよいよ彼等がサッカー界に大きな影響を与える番だと噂されてきました。一方のアメリカも「サッカー不毛の地」と言われたのは過去の話で、MLS(メジャーリーグサッカー)に次々と大物が参戦していることを受け、サッカー人気は確実に上昇していました。
そんなサッカー新興国の彼等が、サッカー界で抜群のブランド力を持つバルセロナとユニフォームのメインスポンサー契約を結ぶのではないかと言われていました。
しかし、フタを開けてみるとバルセロナのバルトメウ会長と共に微笑む、楽天の三木谷会長の姿がありました…
サッカー熱がやや下火の日本の穴馬がチャイナ・マネーとアメリカン・マネーをまくってバルセロナとメインスポンサー契約を結んだのです…!
楽天といえば、日本国内でもスポーツに熱心に投資しています。
野球界では東北楽天ゴールデンイーグルスの経営権をもっています。

サッカー界ではヴィッセル神戸のメインスポンサーとしても知られています。楽天の三木谷社長が熱心にスタジアムに通う姿が目撃されています。
最近では元ドイツ代表のルーカス・ポドルスキの獲得が濃厚となっており、世界的な選手のJリーグ参戦に大きな期待が寄せられています。
このポドルスキ獲得にも楽天の力が大きかったと噂されているのは、ポドルスキがキャリアで最も高額の年俸を手にすると言われているからです。
恐るべし、楽天の財力…
しかし、オイルマネーというあまりにも強大すぎる後ろ盾を持つカタール・エアラインから、大企業とはいえどもインターネットの企業である楽天が、バルセロナを納得させられるような条件を提示できたのでしょうか?
しかし、資金面において楽天は人々と、バルセロナの首脳陣を驚かせる衝撃の金額を提示していました…
バルセロナと楽天の契約金額に人々が度肝を抜かれた理由…
バルセロナと楽天の契約は4年間で推定257億円、年間で64億円を楽天はバルセロナに支払うことになったのです。
カタール・エアラインとは6年半のユニフォームの胸ロゴを飾るメインスポンサーとして契約しましたが、総額は260億円と言われています。
しかし、楽天はカタール・エアラインとほぼ同額を4年間で支払うことになるのです…
年間では20億円以上の差額が出るのですから、バルセロナの首脳陣としては首を立てに振らざるを得ない天文学的な契約となりました。
そして、今回の楽天とバルセロナとのユニフォームのメインスポンサー契約にあた っては、実は裏に黒幕がいたとも言われています…
その男とは…
楽天とバルセロナの距離を近づけたのはこのオトコだ!
バルセロナのバルトメウ会長と楽天の三木谷社長との距離を近づけ た、今回の契約の黒幕とも言われている存在は…
なんと意外にもDFジェラール・ピケ
実はピケと三木谷社長は旧知の中で、 バルトメウ会長と三木谷社長がマッチングするためのセッティング に、この男が一肌脱いだのだと言われています。
ちなみに楽天の三木谷社長とピケが一緒に執った写真がこちらです 。
ご覧のようにバルセロナの生え抜きDFピケと三木谷社長とはかなり深い仲であることが伺えます。
今回、バルセロナと楽天がユニフォームの胸ロゴのメインスポンサーとして契約したことで大きな恩恵を受けるバルセロナ。
その背後にはピケの活躍があったようです。
年間60億円とも言われるスポンサー契約を楽天から引きダイたバルセロナですが、今回のユニフォームのメインスポンサーを巡る交渉に置いては、契約金額は大きなポイントになっていました…

バルセロナが契約金額にこだわった驚きの理由…!
バルセロナといえば、数年前までは自前で育てた選手たちを次々とトップチームに招集し、戦力として育てあげるのがチーム強化の主軸となっていました。
メッシ、ピケ、イニエスタなどがその筆頭で、OBではプジョル、シャビ、ペドロなどがあげられます。
しかし、ルイス・エンリケ現監督が就任してから、この下部組織からの選手の供給がほぼストップ。
最近ではMFセルジ・ロベルトだけが希少な下部組織育ちの選手となってしまい、それ意外にも目ぼしい選手はいないのです。
そのため、補強のほとんどを「外様」から連れてくるため、ここ数年は補強費用が大きく膨れ上がっています。
なぜ、バルセロナの伝統は破壊されたのか?
2016年夏も、GKシレッセン、DFウンティティ、ディーニュ、MFアンドレ・ゴメス、FWパコ・アルカセルなど、他クラブから戦力を確保し、100億円以上の補強費を費やしました。
2017年も同様の状態になることが予想されており、資金の確保が急務となっていました。
ただし、このように金策を重視したことで、バルセロナの伝統のポゼッションサッカーや下部組織からの補強戦略というのは脆くも崩れ去りつつあります。
バルセロナというクラブはソシオ(会員)のものですが、ここ数年はすっかりと金を出してくれるスポンサーたちの持ち物となってしまいました。
今回は楽天という穴馬がメインスポンサーになりましたが、これまではユニセフとカタール・エアラインがバルセロナのユニフォームにロゴを入れていました。
史上初めてバルセロナがユニフォームにロゴを入れたのはユニセフでしたが、そこでスポンサー契約の旨味を知ると、より財力の大きなカタール・エアラインにユニフォームのメインスポンサーを切り替えました。
あまり知られていませんが、バルセロナとカタールの蜜月は既に10年以上続いています。
元バルセロナ監督で現マンチェスターシティ監督のグアルディオラ監督は、まだ現役だった2002年にバルセロナを退団すると、イタリアのブレシアを経て、カタールへと渡り、キャリアの最後の地に選びました。
バルセロナの監督になってからも、この時の人脈が生きており、それがカタール・エアラインとバルセロナの契約に結びついたと言われています。
さらに愛弟子のシャビもバルセロナ退団後の現役生活最後後にカタールを選択。
シャビはいずれバルセロナの監督になるとも言われており、これからもバルセロナとカタールの蜜月は続いていくでしょう。
いずれにしてもカタール・エアライン、楽天と続いたユニフォームのメインスポンサーを巡る変遷は、このクラブをより伝統よりも利益を重視した体制へとシフトさせていくと言われています。
これまで、下部組織の類まれな才能たちとともに成功を収めてきたバルセロナが、楽天という新たなスポンサーとともにどのような試合を見せてくれるのでしょうか?
今回はバルセロナと楽天のユニフォームのメインスポンサー契約についてお伝えしました。
そして下のリンクでは2017年にバルセロナが獲得すると噂されている選手についてお伝えしています。マスチェラーノ、ネイマールなどに本来のキレがなくなっており、2017年は補強が急務と言われているバルセロナ。新たにユニフォームの胸ロゴに名前を飾る楽天の恩恵を受けて、バルセロナはどのような補強を実行するのでしょうか?
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